社債利息の仕訳方法は?具体例を挙げて詳しく解説

社債利息を仕訳する際、どのように記帳すればよいのか迷うことはありませんか? 一見複雑な社債利息の仕訳ですが、いくつかのポイントを押さえることで悩むことなく記帳することができるようになります。今回は、社債および社債利息の仕訳方法について、具体例を挙げながら丁寧に解説していきます。
社債とは
社債とは、企業が資金を調達するために発行する有価証券のことです。社債には額面のほか、返済期日や利息率が記されており、満期になると企業は必ず返済する義務があります。このため会計上、社債は負債(借入金)として計上されます。
社債と同じ企業が行う資金の調達手段として、株式の発行があります。社債と株式の違いは、返済する義務の有無です。株式は投資家からの出資ですので、負債ではなく資本とされ、返済の義務はありません。
社債利息とは
社債利息とは、社債権者対して支払われる利息のことです。社債は借入金ですので、銀行で借入をした時と同じように利息を支払う必要があります。
社債利息は社債に記された利息率に従って計算されます。支払いは年2回に分けて行われるのが一般的です。社債利息は営業外費用として計上されます。
なお、社債利息は支払利息とは区別して計上します。支払利息とは、銀行からの借入金に対して支払う利息のことです。同じ利息であるため一括りにしてしまいそうですが、この2つは必ず区別するようにしてください。
社債利息という勘定科目の使い方
社債利息という勘定科目は、法人特有のものです。個人事業主などが使うことはありません。
社債利息が使用されるのは、年2回の利息支払いの際と、決算整理仕訳で前払いした利息に対して償却減価方を適用した際の、2つの場面に大別されます。これらの仕訳方法については、後に詳しく解説します。
社債利息のポイントは、自社が利息を支払う場合に使用する勘定科目だということです。社債利息を受け取る場合は、有価証券利息という別の勘定科目を使います。
もう1つ間違いやすい勘定科目として、受取利息というものがあります。受取利息は、貸付金や銀行の預貯金に対して受け取った利息のことです。
社債利息、有価証券利息、受取利息の違いを以下の表にまとめます。

社債および社債利息の仕訳方法
具体的な例を用いて、社債および社債利息の仕訳方法を見ていきましょう。
ここでは、額面100円につき98円、額面総額1,000,000円で発行した社債について考えます。発行日は4月1日、利息率は4%で年2回支払い、10年満期とします。払込金額は現金とします。
ポイントは、4つの段階に分けて仕訳を考えることです。4つの段階とは、社債発行時、社債利息支払時、決算日、満期日のことです。各段階における仕訳方法について、詳しく解説します。
社債発行時の仕訳
社債発行時の仕訳は以下のようになります。
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 980,000円 | 社債 | 980,000円 |
差額の20,000円は、利息の前払い分として考えることができます。なぜなら、満期に1,000,000円を償還する際、社債権者に借りた金額よりも余分に20,000円を支払うことになるからです。この余剰分を社債利息として考えるのです。
前払いした社債利息は満期までに分割して費用に計上します。記帳は決算整理仕訳で償却原価法を適用して行います。後に詳しく解説します。
社債利息支払時の仕訳
社債利息の支払いは年2回で、利息率は4%です。支払日の仕訳は以下のようになります。
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 社債利息 | 20,000円 | 現金 | 20,000円 |
なお、社債利息は額面の4%を支払います。発行時に支払った額の4%ではないので、間違えないようにしてください。
決算整理仕訳における社債利息
決算日に、決算整理仕訳において償却原価法を適用し、前払いした社債利息の当期分を計上します。
10年満期の社債ですので、10分の1がその期の社債利息として計上されます。仕訳は以下の通りです。
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 社債利息 | 2,000円 | 社債 | 2,000円 |
社債満期日の仕訳
社債の満期日には額面通りの金額を償還する必要があります。満期日の仕訳は以下の通りです。
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 社債 | 25,000円 | 現金 | 25,000円 |
まとめ
社債および社債利息の仕訳方法について解説しました。社債利息の仕訳のポイントは、発行から償還までの流れをはっきりとイメージすることです。社債発行時、社債利息支払時、決算日、満期日という4つの段階を意識するようにしましょう。段階ごとの仕訳方法をおさえておけば、迷うことはなくなります。ぜひこの機会に覚えてください。
この記事を書いたライター
HUPRO 編集部
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