今回は、新大学生向けに税理士より会計士を目指すべき3つの理由という点についてお話ししていきます。実際に公認会計士試験に学生合格し、7年間会計業界に身を置いてきた私の経験を基にお話ししますので、新大学生の方で税理士か会計士かどちらを目指そうか悩んでいる方は是非最後までご覧ください。
私も会計士受験を決意する前は皆さんと同じように税理士か会計士で悩んでいました。なぜかというと、会計系の資格で最初に興味を持ったのが父親の事業の税務申告業務を手伝ってあげたいという税理士業務だったからです。
その後、高校時代の先生の話を聞き、自分でいろいろ調べているうちに、今回お話しする3つの理由から会計士受験を決意しました。決して税理士さんを批判しているわけではありませんが、会計士試験を決意して以降、税理士にしておけばよかったと思ったことは一度もありません。
まず、税理士と会計士を比較する上で重要となる試験制度の違いについて簡単にご説明いたします。税理士と会計士の試験制度の違いを受験前、受験中、受験後という軸で比較していきましょう。
受験前の段階では税理士と会計士試験の大きな違いとして受験資格の違いがあります。会計士試験は、受験資格の制限はなく年齢、学歴、国籍等にかかわらず、誰でも受験することができます。
他方税理士試験は大学3年生以上もしくは簿記1級合格者でないと受験資格を得られず受験すらできません。詳細は国税庁のHPのリンク先をご確認ください。
次に、受験中の段階では、各科目の受験方法に違いがあります。税理士試験は合計5科目合格が必要で、それぞれの科目を別々に受験する必要があります。他方、会計士試験では、期限付きの科目合格制度はあるものの、基本的に全科目一括受験で合否を判定する方式です。
最後に、受験後の段階では、税理士試験は合格後会計士になることはできないのに対して、会計士は合格後登録すれば税理士になることができます。
さて、今回の本題の新大学生が税理士より会計士をめざすべき3つの理由についてお話していきます。
まず、1つめの理由は「会計士は大学3年でゴールが目指せる」です。税理士は大学3年生になってやっとスタートですね。これは受験前の段階の受験資格の観点からの理由です。
税理士は受験資格があるので、日商簿記1級を持っていない限り、新大学生の方が大学入学時から勉強を始めても学歴要件により最速で大学3年生から受験を開始することになります。
会計士は受験資格がないので、最速で大学1年から受験できます。ただ、まだ勉強で時間がたりてないので、現実的には大学入学時に勉強を開始して、大学2年の12月に短答式試験(1次試験)を受けて、大学3年の8月に論文式試験を受けて合格というスケジュールが可能です。
大学3年生で会計士に受かった後は残りの1年を何にでも使えます。税理士試験は大学3年で全科目合格するのは至難の技です。この大学3年次に合格が狙えるという点が会計士を目指すべき1つ目の理由です。
次に2つめの理由は「会計士は一括受験なので得意な科目で苦手科目をカバーできる」です。
これは、受験中の試験制度の観点からの理由です。
税理士試験は、各科目別に合否判定されるので、得意な科目を苦手科目でカバーすることはできません。また、試験当日に急な腹痛やど忘れ、ケアレスミス等の不測の事態があっても他の科目でカバーができません。
一方、会計士試験は一括受験なので、足切り(合格のための1科目あたりの最低限の得点)さえ突破しておけば、苦手な科目や本番での不測の事態により実力が発揮できない科目があっても、他の科目でカバーできます。
3つ目は「会計士になれば税理士になれる」です。これは試験に受かった後の観点からの理由です。会計士試験合格後、公認会計士として登録要件を満たせば、税理士として登録して税理士としてお仕事をすることも可能です。
さらに税理士は基本的に税務業務がメインですが、会計士は受かった後の仕事の選択肢が豊富です。
最後に簡単にまとめておきます。
新大学生なら税理士より公認会計士を目指すべき3つの理由。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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