監査法人とは、会計監査を行うために公認会計士法に基づいて設立された法人です。監査法人の主な仕事内容は会計監査を決算書に対して行うことですが、コンサルティングの仕事も行うことができます。ここでは、主な監査法人の年齢ごと、役職ごとの平均年収についてご紹介します。
監査とは、第三者として監査する対象が規則や法令に従って会計処理を正しく行っているかを調べて、利害関係者に結果を証明・報告することです。
監査の種類は、監査をする人が誰かと監査の目的によって、内部監査、外部監査、監査役監査などに分けられます。監査する対象によって分けると、財務諸表監査などの会計監査、情報セキュリティー監査、環境監査、個人情報保護監査などがあります。
監査法人というのは、会計監査を行うために公認会計士法に基づいて設立された法人です。なお、監査法人を設立するときには、5人以上の公認会計士が必要になります。
監査自体は1人の公認会計士でもできますが、規模が大きい株式会社などのような決算書を監査するときには、監査する公認会計士の人数は多くなります。
このような規模が大きい監査をするときにレベルの高い監査を組織的に行うためには、監査法人という公認会計士が集まった組織が必要になります。また、監査法人の主な仕事内容は会計監査を決算書に対して行うことですが、コンサルティングも行うことができます。
なお、独立性の点から、監査するところに対しては監査の仕事しか提供することができません。監査法人としては、中小監査法人、準大手監査法人、大手監査法人に区分されるときが多くあります。この区分は正式なものということではなく一般的なものになります。
なお、監査法人の大手としては、次のような4つをいいます。
このように監査法人の大手は4つであるため、「Big4監査法人」や「四大監査法人」などともいわれています。この監査法人の大手の4つで、日本の上場会社の監査の仕事の8割くらいを占めているといわれています。
次に、主な監査法人の仕事内容についてご紹介します。
監査法人の仕事内容としては、やはりメインは監査証明になります。
幅広い会社や地方公共団体、学校法人などに対して、特定の基準に沿ってこれらが示す財務情報が正しいことを調べて、その適正性を第三者の独立した立場から保証するものです。
法定監査と法定監査以外の仕事が、監査証明としてはあります。
この仕事は、別の士業では務めることができなく、公認会計士の独占業務になります。
非監査の仕事は、監査以外のものです。
仕事内容としては、M&Aアドバイザリー、株式公開支援、地方自治体に対する経理業務や包括外部監査などがあります。
専門的な会計についての経験や知識を使って、報酬をもらって財務書類を調整したり、財務についての立案や調査をしたり、財務についての全ての相談にのることができます。
公認会計士法第2条第2項にコンサルティングの仕事は基づいているため、一般的に「2項業務」といわれています。
ここでは、公認会計士の年収実態調査結果総まとめによる主な監査法人の年齢ごとの平均年収についてご紹介します。
ここでは、公認会計士の年収実態調査結果総まとめによる主な監査法人の役職ごとの平均年収についてご紹介します。
なお、監査法人とは違った職場で仕事をしている人も、公認会計士の中にはいます。例えば、税理士法人、会計事務所、一般事業会社などで仕事をしている人です。監査法人とは違った職場で仕事をしている公認会計士は、おおよそ800〜1000万円が平均年収の目安になります。
以上、監査法人における年齢や役職ごとの年収について紹介しました。やはり公認会計士の資格の強みもあり、監査法人の年収は一般企業の平均と比べ非常に高いものとなります。監査法人のキャリアや仕事内容については他コラムでも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
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