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大学と予備校の両立を経て公認会計士試験に合格!35歳で独立開業、立川を本社とした税理士法人を目指す金森氏の今後のビジョンとは?

HUPRO 編集部
大学と予備校の両立を経て公認会計士試験に合格!35歳で独立開業、立川を本社とした税理士法人を目指す金森氏の今後のビジョンとは?

35歳の若さで独立し、公認会計士税理士事務所を立ち上げた金森俊亮さん。
大学在学中に試験に向けて活動を始め、約1年という短期間で合格を果たしました。
10年間勤めた監査法人では、監査業務、アドバイザリー業務などに携わっており、そこで培われた知識経験は、独立した現在も非常に役立っていると語っています。

今回はそんな金森さんの大学時代から現在に至るまでのご経歴や士業に対する考え方、今後のビジョンなどを伺いました。

【ご経歴】

2009年 日本大学経済学部卒業
2009年 公認会計士試験合格
2010年 有限責任あずさ監査法人入所
2020年 公認会計士税理士事務所設立

公認会計士を目指したきっかけ

―大学卒業と同じ年に公認会計士試験に合格されていますが、志したのはいつですか?

公認会計士試験に向けて本格的に動き始めたのは大学4年生になる頃です。

大学2年生のときに専門学校に通いながら簿記の勉強をし、大学3年生では日商簿記1級の勉強も開始しました。
その頃には簿記がさらに面白く感じるようになっていましたね。
大学3年生の2月に、全経簿記上級という日商簿記1級と同等レベルの試験に合格しています。

ある程度の知識を備えた上で公認会計士試験の勉強をスタートしました。

公認会計士を目指した理由は何ですか?

大学3年生の年明け頃に始まった就職説明会が、試験勉強と違ってどれも面白そうと感じられず、意欲的になれなかったんです。そこで検討したのが公認会計士の道でした。
経営者と共に会社の成長の手助けをする仕事ができたら、と考えたとき、わくわくする自分がいました。

当時通っていた専門学校の講師から「君なら大丈夫だ」とお墨付きをもらったことも後押しとなり、公認会計士を目指すことを決めました。
やるからにはとことん極めたい性格なので、猛勉強しましたね。

1年の勉強期間で公認会計士試験に合格

―難易度が高いといわれる公認会計士試験に向けて、どんな勉強をしていましたか?コツなどあれば教えてください。

まず自己分析が必要だと思っています。
どういった方法が記憶を定着させやすいかは人それぞれだと思うので、自分に合った勉強方法を把握することが大事ですね。

私の場合はとにかく書くことで覚えていくタイプだったので、ひたすらに書き続けました。
具体的にどういうことをやっていたかと言うと、毎日A3用紙を4~5枚使って企業法の論述を書いたり、専門用語の定義を書いたり。
この方法は大学受験の際に身に着けたもので、それをベースに公認会計士試験にも応用しました。

ーどんなことが大変でしたか?

毎日朝6時台には予備校に行き、夜の9時まで勉強するという生活は結構大変でした。
「もう無理だ」と感じる限界までしっかりやり込まないと、おそらく合格は厳しいだろうと感じていたので、1日13時間~14時間ほどの勉強時間を確保していました。
大変でしたが、自分が興味を持っていたことだったので楽しかった記憶しかないですよ。

ーモチベーションを高く維持できたコツは何でしょうか?

予備校には同じ目標を持ったレベルの高い人たちが集まっているので、競うような形で勉強を続けられたことでしょうか。
切磋琢磨しながら一緒に成長していける環境は、意識の引き上げにつながりました。

ー1年という短期間で合格された秘訣は何だったと思いますか?

試験の合格ラインよりも高めの目標を設定して、本番で取ることを意識していました。例えば、短答式試験の合格点が70%だったんですが、80%以上を目指して勉強していました。
どんなことにも当てはまりますが、1段高めに目標を設定することは重要だと思います。

自分に甘い節があったので、昔は「これだけやれば大丈夫」という甘い見積もりをしがちだったんです。
「これだけ」のハードルが低く、失敗することもありました。
過去の失敗を活かして、公認会計士試験では同じことを繰り返さないよう意識して取り組みました。

監査法人に就職

ーあずさ監査法人に就職した理由を教えてください。

公認会計士としての基礎を学ぶには監査法人がベストだと考えていました。
その中でもあずさ監査法人を選択したのは、正直なところヒーリングが決め手です。
就職説明会で実際に監査法人の方とお会いして、人柄や雰囲気の良さを感じたことがきっかけでした。

現在では、試験の合格発表を終えてから就職活動が始まるのですが、私が受けた2009年は試験終了の翌週から法人説明会と面接がスタートしました。
そのため徹底した業界研究など準備が追いついていない人も多く、仲間内で交わされる情報共有の影響も大きかったですね。

ーあずさ監査法人ではどんなお仕事をしていましたか?

2010年2月から「パブリックセクター事業部」で働き始めました。
国が出資している独立行政法人などがパブリックと呼ばれる領域で、そういった企業の監査を行いながら、東証一部上場企業のような大きな企業の監査にも携わっていました。

2016年頃からは業務の質が少し変わり、パブリックセクター事業部で「アドバイザリー業務」も手掛けるようになります。
会計基準や監査導入のサポート等、制度や組織が変わる際にサポートする仕事がアドバイザリーです。

2019年6月に「アカウンティングアドバイザリーサービス(AAS)」という事業部に異動し、そこでは収益認識の会計基準に関する業務、IFRSの導入に関する業務、内部統制再構築業務等を行ないました。
そして2020年7月に独立し、立川に事務所を立ち上げています。

ーあずさ監査法人での経験が独立後にも活きていると実感するのはどんなときですか?

公認会計士の独占業務である監査業務はもちろんしっかり役立っています。
アドバイザリー業務では研修、講習を行なうことも多かったので、人前で話す機会が多々ありました。
独立した今も団体職員の方向けに財務研修の講師をしているので、当時経験していて良かったと思います。

あとはプロマネ力(プロジェクトマネージメント力)も非常に活きていると感じていますね。
公認会計士の業務は新しい何かを導入するプロジェクトがメインなので、プロマネ力は欠かせません。

35歳、若くして独立開業

ー35歳という若さでの独立は、士業業界のなかでは相当早いのではないでしょうか?

そうですね、税理士業界の中では早い独立だと思います。
しかし公認会計士としてはそうでもなく、監査法人時代の同期は1/4くらいが30歳前後で独立しているので、35歳での独立は特別早いというわけでもないと思います。

ー現在はおひとりで運営されていますか?

役割としては所長ですが、事務所のことはすべて一人でこなしています。
営業はもちろん、総務も事務も、なんでもやっている状況です。
「公認会計士税理士事務所」ではありますが、現在は公認会計士業務がメインとなっています。

ーコロナ禍で仕事内容に変化はありましたか?

法改正など規制の変更に伴う仕事なので、需要という面では、あまり影響はありませんでした。
コロナ禍の特徴として取引先に直接伺う機会が減ったので、働き方には変化がありましたね。
テレワークが増えたことは、公認会計士業務とは相性がよく、仕事がやりやすくなりました。
立川という立地的にも、都心へ出るのは移動に時間を取られてしまうので。

ー特化している業務は何でしょうか?

監査や会計コンサル、決算サポートなど様々な業務を行なっています。
上場に向けて準備を進めている会社の、内部監査業務の委託を受けることもありました。これからは顧問税務業務の仕事を獲得していきたいと考えています。

ーどんなときに苦労を感じますか?

独立して初めて携わる業務もあり、楽しい半面やはり苦労も感じる場面があります。

例えば事務ですね。請求書の発行等、監査法人時代ではやってこなかった業務は四苦八苦しながらやっています。
どんな仕事にも当てはまると思うのですが、正確さが求められるので、ミスなく仕上げることに神経を使います。
でも、人がやることなのでどうしても細かいミスが発生することもあります。
そんな時に「1人で完遂させる」ことに怖さを感じますね。

対策として、ミスしたことは必ず覚えておき、メモやチェックリストを作成して2度と繰り返さないよう意識して取り組んでいます。
誰かにダブルチェックを依頼できる環境も整えていけたらと考えています。

ー挫折したことはありますか?

3月決算の企業が多いので、年明け1月~2月くらいから期末に向かって業務の密度が増していきます。
あまりの忙しさに「期日までに終わらないんじゃないか」と思うこともあり、その時期は気分が沈みがちですね。

期末監査が始まるとピークを迎えて「疲れたな」と思う暇もないくらい全力疾走するので、毎年気分のアップダウンを繰り返しながらやっています。

ーどんなところにやりがいを感じていますか?

新しいことにチャレンジして達成できたときですね。
企業の方と一緒に仕事をする中で「公認会計士に頼んだことで業務効率がよくなった」「効率的な方法を知ることができた」など感謝されたときは大きなやりがいを感じます。

立川を「本社」とした税理士法人へ

ー5年後、10年後はどのような展開を想定していますか?

現在は10年後をベンチマークにおいていて、従業員10人ほどの規模で、多摩地域で大きく成長していく税理士事務所を目指しています。
5年後の目標としては、4~5人の従業員、50~100社ほどの取引先と仕事をしている状況が理想です。
そこに至るまでは事業承継やM&A、補助金・助成金などをフロント商品としていき、税務顧問へつなげていければと考えています。

多摩地域の特徴として、集まる税理士法人は「拠点」が多いです。
西東京支社、立川支店といった拠点が目立つ中で立川を「本社」とした立派な税理士法人にしたいという思いがあります。

ー10年後のビジョンである「従業員10人」の理由は何ですか?

公認会計業界を目指す人たちの教育の場になれたら、という思いからです。
未経験者でも迎え入れて、私の事務所で経験を積み成長してもらって、いずれ独立を目指すのであれば応援したいと思っています。

ー士業を目指して今まさに勉強している方へ伝えたいことはありますか?

専門分野で細分化されていくので様々な道があると思いますが、「自分がやっていてわくわくすること」が大事だと思います。
そこをメインとして考えていくと、自ずと道は見えてくるのではないでしょうか。

また、目まぐるしく変化してく業界なので、おそらく次々と景色が変わっていくと思います。
どんな変化が起きそうか、様々なことにアンテナを張りキャッチアップを欠かさないことが重要です。
知的好奇心を持って取り組んでいくこと、自分がわくわくできる分野を把握することが第一歩だと思います。

ーこれから独立したいと思っている方へ向けてのメッセージをお願いします

業界は現在人手不足なので、実はチャンスはたくさん転がっています。
ただし動かないと見つけられないので、まずは動いてみること。これが大事です。

コロナ禍でも仕事はなくなっていません。
不景気になれば事業再生などが必要になりますよね。会計士・税理士業務はどの時代でも必要とされています。
思いきって飛び込むちょっとした勇気を持ってもらえたらと思います。

必ずしも大企業が生き残る時代ではありません。
小さな変化にも気づき、対応していける者が成長し生き残っていくと感じています。

―本日はお話を聞かせていただきありがとうございました。

今回インタビューさせていただいた
金森俊亮先生が代表を務める金森俊亮公認会計士税理士事務所のHPはこちら

この記事を書いたライター

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