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【21年度 短答合格者向け】今やるべき論文勉強法3選・公認会計士が解説します!

けいご|公認会計士
【21年度 短答合格者向け】今やるべき論文勉強法3選・公認会計士が解説します!

公認会計士試験の短答式試験合格者向けに私が実際に論文合格を勝ち取った論文式試験の勉強法をお伝えします。短答合格者で論文の勉強法が分からないという方は是非ご覧ください。

論文と短答の3つの違い

まず、 論文式試験は、公認会計士試験の出題範囲の要旨によると
「思考力」「判断力」「応用能力」「論述力」等を有するかどうかに評価の重点をおいている試験です。

上記を踏まえると論文の短答との違いは3つあります。

①論述力
②法令基準集を持ち込める
③出題範囲が狭くて深い点

 1つ目の違いは、「論述力」が必要な点です。出題範囲の要旨に書かれていた「思考力」「判断力」「応用能力」「論述力」の4つの内、私は「論述力」が一番重要だと考えています。なぜなら思考して、判断して、応用できてもそれらを答案用紙に論理的に記述できないと合格点はとれないからです。
 
 2つ目の違いは、「法令基準集の持ち込み」が可能な点です。確かに、法令基準集をその都度開いていたら試験時間が足りませんが、これは使わない手はありません。法令基準集を使うことにより格段に暗記量を減らすことができます。

 3つ目の違いは、論文は短答より「出題範囲が狭くて深い点」です。短答ではあまり一字一句の暗記は必要ではないですが、論文では必要なケースがあります。ただし、やみくもに暗記しても非効率です。なので、どの論点を深めていくかは皆さんが通われている各予備校のテキストや答練、直前対策を参考にしてください。今回はそれらの重要な論点を深めていくための暗記法についてお伝えします。

 これら3つの違いは至極当たり前ですが、短答合格直後に勉強法にまで落とし込めている人はいらっしゃらないです。でも、安心してください。私がこれらを落とし込んで実践し合格を勝ち取った勉強法を伝授します。

論文の勉強法3選

私が実践していた論文の勉強法は3つあります。

1.答案構成の逆流勉強法

1つ目の勉強法は、答案構成の逆流勉強法です。通常は、「問題」→「答案構成」→「解答」→「解説」の順に通読して復習していきますが、

逆流勉強法は「解説」→「解答」→「答案構成」→「問題」と通常の逆の流れで復習します。

メリット
この方法のメリットは、「問題」から「答案構成」を書くより簡単な点です。さらに「回答」から「答案構成」を作成することにより要約力が鍛えられ、その論点への理解が深まり「思考力」・「判断力」・「応用能力」も高められます。

デメリット
 では、デメリットはあるのですか?と思われるかもしれませんが、デメリットはありません。なぜなら、通常の流れで勉強しても、逆流で勉強しても1回当たりの実際の復習時間は変わらないからです

ただし、この方法には注意点が2つあります。

 1つ目の注意点はこの逆流勉強法はテキストの復習ではなく、答練や模試の復習に向いている方法であるという点です。テキストでも要約はできますが、テキストだとその先の答案構成力は鍛えられないからです。

 2つ目の注意点は定義を暗記しないことです。「えっ?大丈夫ですか?」と思われたかもしれません。確かに定義の暗記も大事ですが、定義の暗記法は次のシンプル暗記法でお伝えします。ここで注意して頂きたいのは、定義などを暗記する時間と答案構成の逆流勉強法の時間を分けることです。

 机に向かって答案構成の逆流勉強法を実施している際に、定義も暗記していたら時間が足りません。私は、机で勉強する際は答案構成の逆流勉強法を実施し、定義の暗記は往復の移動時間中に取り組んでいました。

 答案構成の逆流勉強法を実践している際は、今は定義の暗記の時間ではなく、答案構成を書けるようにする時間ということを意識して実践してみてください。

2.法令基準集トリガー暗記法

2つ目の勉強法は、法令基準集トリガー暗記法です。短答と論文の違いでお話ししましたが、法令基準集を持ち込めるのは論文の大きな特徴です。

 確かに法令基準集を毎回開いていたら試験時間は足りません。しかし、法令基準集に書いてあることまで暗記していたら勉強時間も足りなくなります。

 例えば、企業法の細かい条文番号を全て覚えるのではなく、大まかな企業法の条文構成をまず暗記して株主総会の条文はこの辺を開けば書いてあるというのが分かる状態で留めておくということです。本試験中に細かい条文番号を記述する必要が出てきたら、法令基準集を参照すればよいのです。

 また法令基準集をトリガーにすれば、暗記しておくべきレベル感を低くできます。ゼロベースの何もない状態から空で思い出せるようになるまで暗記するのと、法令基準集というトリガー(引き金)をフックにして思い出せる状態にするのとでは、労力が違います。圧倒的に後者の方が効率的です。特に企業法での威力は大きいですので是非活用してください。

3. シンプル暗記法

3つめはシンプル暗記法です。これは、定義を覚える際に「主語+述語」や「AはBである」と、まずはシンプルに覚える方法です。もっと詳しく書きたいのですが、動画で見た方がわかりやすいと思います。この暗記法はわたしのYouTubeで例示を交えながら詳しくお話しているので、以下のリンク先より是非ご覧ください。視聴者の皆さんから高評価を頂いておりますので絶対に後悔はさせません。

Youtube【公認会計士試験】僕が短答一発、飛び級昇格した暗記法①

まとめ

最後に今回の内容を簡単にまとめておきましょう。

・論文に必要な能力
①「思考力」
②「判断力」
③「応用能力」
④「論述力」
・論文と短答の3つの違い
1 「論述力」が重要
2 法令基準集の持ち込みが可能
3 狭く深い出題範囲
・論文の特徴をふまえた勉強法3選
1 答案構成の逆流勉強法
2 法令基準集トリガー暗記法
3 シンプル暗記法

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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この記事を書いたライター

クラウド会計専門 税理士法人クラウドフォーカス所属。早稲田大学大学院会計研究科卒業後、大手監査法人・大手税理士法人・中小会計事務所での勤務を経験。経験を基に会計士試験情報・転職情報・アカスク関連情報を個人の各種SNSで発信中。
カテゴリ:資格試験
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