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BIG4税理士法人の採用活動の特徴とは?一般の会計事務所と比較!

HUPRO 編集部
BIG4税理士法人の採用活動の特徴とは?一般の会計事務所と比較!

「BIG4税理士法人に転職するには?」この記事では、BIG4といわれる大手税理士法人(PwC税理士法人・デロイトトーマツ税理士法人・KPMG税理士法人・EY税理士法人の4社)の採用活動の特徴をご紹介します。税理士業界で転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

BIG4税理士法人とは?

PwC税理士法人・デロイトトーマツ税理士法人・KPMG税理士法人・EY税理士法人の4社は「BIG4税理士法人」と一般的に呼ばれます。

これらは外資系の大手会計事務所が日本国内で展開している税務サービス企業で、税理士業界では最大手の企業に分類されています。

キャリアアップの面で見れば、BIG4税理士法人では、上場企業を含む大手企業を顧問先とした実務経験を積むことができるのが魅力です。

BIG4税理士法人での仕事を経験した人の中には、こうした実務経験を生かして大手企業の経理管理職などのキャリアを築いていく人も少なくありません。

BIG4税理士法人の採用活動の特徴とは?

一般的な会計事務所は従業員数名〜10名以内の規模のところが多いですが、BIG4税理士法人のスタッフ数は数百名を超えます。

当然ながら働き方も異なりますので、それに合わせて特色のある人事採用が行われていることを理解しておきましょう。

一般的な会計事務所(税理士事務所)と比較した場合、BIG4税理士法人の採用方法には以下のような特徴があります。

・1.業務部門別の採用(人事部採用ではない)
・2.未経験者は科目合格以上が必須
・3.学歴はそれほど重要ではない
・4.入社時期は9月〜12月が多い

それぞれの特徴について、順番に見ていきましょう。

1.業務部門別の採用(人事部採用ではない)

BIG4税理士法人の採用活動の特徴として第一に挙げるべきは、「業務部門別の採用」を行なっているケースが多いことです。

具体的には、「消費税コンサルタント」「移転価格コンサルタント」といったように、税目ごとにそのセクションで扱う業務が決まっており、それに合わせて人材の採用を行なっていることを知っておいてください。

(つまり、人事部が一括で人事採用を行うのではなく「セクションごとに必要かつ十分な人員を確保する」というかたちをとっているケースが多いです)

BIG4税理士法人の顧問先は上場企業を含む大手企業が含まれますので、処理する作業量も膨大なものになります。

そのため、扱う業務ごとにセクションを分け、採用活動もそれぞれのセクションごとに独立採算のような形で行っているのです。

2.未経験者は科目合格以上が必須

BIG4税理士法人では、会計事務所での実務がまだ未経験の人の採用も行なっています。

ただし、未経験者の採用にあたっては、税理士試験の科目合格以上が求められるのが一般的です。具体的には2科目以上の合格が望ましいでしょう。

税理士試験受験生の多く人は簿記論・財務諸表論の会計科目2科目から受験を始めるでしょうから、これら2科目の合格によって「最低限の会計知識をすでに有している」ことを見極めようとしているわけです。(もちろん、税法科目から優先的に挑戦している人もいると思いますが)

学識面での採用条件で言えば、英語にアレルギーがない人は就活を有利に進めていくことが可能になるでしょう。

BIG4税理士法人はいずれも外資系企業ですので、本社は国外にあり、やりとりは英語が基本になります。

TOEICでいえば750点以上のビジネスクラスを取得していればアピール材料になります。また、会話力よりも読み・書きの方が実務では重要視される傾向があります。

3.学歴はそれほど重要ではない

BIG4税理士法人の採用においては、学歴はそれほど重要ではありません。

具体的にいうと、大卒であれば有名大卒である必要はないというのが実情でしょう。

税理士を目指す人の多くは大学卒業を税理士試験の受験資格として利用しているでしょうから、この点がネックになる人はむしろ少数派かもしれません。

そもそも企業が採用において学歴を見るのは、地頭の良さや我慢強さといった適性を見る目的があります。

この点、税理士業界においては「税理士試験」というより参考指標として参考になる基準があることが指摘できます

税理士試験の受験生は、その多くが社会人になってから勉強をスタートしますので、学士時代の学力よりも直近のデータとして、その人の学力を見ることが可能です。

4.入社時期は9月〜12月が多い

BIG4税理士法人においては、1月〜5月ごろは業務繁忙期となっていることが多いです。

このため、人事採用の時期はこれらを考慮して6月〜10月の業務閑散期に行われますから、結果として9月〜12月が入社時期となることが多いのです。

というのも、BIG4税理士法人の顧問先企業には「外資系企業の現地日本法人」が多く、これら企業の多くが12月決算を採用しているためです(かつ、会計監査を受けていることもあって申告期限の延長を採用しているケースが多い)

12月決算法人の法人税や消費税の申告期限は2月末であり、申告期限の延長を受ける場合には3月末が申告期限となります。

また、BIG4税理士法人の顧問先企業には国内の大手企業も多いです。

これらの企業の多くが3月決算法人ですので、4月〜5月にかけてはこれら企業の法人税申告業務があります。

まとめ

今回は、BIG4税理士法人に転職するために知っておくべき「採用活動の特徴」について解説いたしました。

BIG4税理士法人は、一般的な会計事務所と採用方法や働き方がかなり違います。

実務経験者としてキャリアアップ転職を目指す人はもちろん、実務は未経験の税理士試験受験生(科目合格生)も採用される可能性は十分にありますから、ぜひポイントを押さえて転職活動を進めていきましょう。

採用側がどのようなことを考えながら候補者を絞り込む基準を儲けているのか?を理解しておくことが就活成功のコツです。ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を書いたライター

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