どのような仕事であっても、やりがいを得ることが出来ると共に、つらいと感じる点があります。
経営企画は、スキルの高い人が就くことが出来る非常にやりがいのある仕事ですが、求められるスキルが高い故につらいこともあります。
今回は経営企画に携わる人がつらいと感じるポイントをご紹介します。
経営企画は、事業の方向性を定め実行に移していくための、非常に重要な仕事です。
事業の方向性を定めるための、事業計画作成においては、経営に関する様々な知識が必要となり、また実行に移していくためには、経営陣や実行部署とのコミュニケーション能力等が必要となります。
このように、多岐に渡る知識と企業内での折衝を要することから、経営企画はつらい仕事と捉える人もいます。それでは、経営企画に携わる人が、つらい、大変だ、と感じる点について、詳しくご紹介していきます。
経営企画の仕事内容については、下記コラムをご参照ください。
事業計画作成においては、事業計画案を作成するための情報として、企業内の経営成績や財務状況、更には市場や社会情勢を把握し、分析をする必要があります。
正しく情報を把握し、分析をするためには、理解をするための経営に関する様々な知識が必要です。
経営に関する様々な知識の習得には、日頃の新聞やニュースでの情報収集のみならず、参考となる書籍を購読したり、場合によっては関連資格の受験を行う等、自身での努力が必要となります。
経験による知識の習得は、経営企画の業務時間内に行うことが出来ますが、経験によらない知識の習得には、業務時間外の生活時間を要することもあります。
このように、高度な知識が幅広く必要であり、習得のための労力が、経営企画に携わる人がつらいと感じる点です。
作成された事業計画を実行に移していくためには、経営陣や実行部署とのコミュニケーション能力等が必要となります。
対経営陣とは、事業計画を立案し作成していくための、多くのコミュニケーションが必要です。
例えば商品販売業を営む企業で売上を伸ばしたいと経営陣が考えており、取り扱う商品のうちのA商品の売上の向上に力を入れたいと考えていたとします。
その経営陣の意見を汲み取り、A商品の現在の売上や販路の分析と共に、その売上拡大のための市場や経済状況の分析を経営企画では行い、どのようにしてA商品の売上の向上に努めていくのか、事業計画を立案してプレゼンテーションを行うのが仕事となります。
しかし、経営企画が立案した事業計画が必ずしも経営陣にすぐさま受け入れられるとは限りません。何度もコミュニケーションを重ねて、最善と考えられる事業計画を経営陣と共に作成していく必要があります。
時には、A商品の売上の向上に力を入れるのではなく、B商品の売上の向上に力を入れたい、と事業計画の前提を覆すような判断が行われ、事業計画の作成を根底からやり直す必要があることもあります。
企業の上層部である経営陣とのコミュニケーションを重ねることは、簡単なことではなく、経営企画に携わる人がつらいと感じる点です。
作成された事業計画を実行に移していくためには、経営陣の承認を受けた後、実際に業務として行う部署に事業計画を理解させる必要があります。
しかし、実行部署においても、作成された事業計画がすぐさま受け入れられるとは限りません。
例えば、A商品の売上の向上に力を入れるための新たな販路を見出すために、遠方への営業が事業計画として作成されたとします。
遠方への営業に伴い、長期出張や単身赴任が実行部署に命ぜられた場合、それに従業員が即時に納得し行動に移せるものではありません。長期出張や単身赴任に反対する従業員も発生することでしょう。
経営企画では実行部署を説得する等の作成された事業計画が遂行されるように、コミュニケーションを重ねる必要があることが、経営企画に携わる人がつらいと感じる点です。
対実行部署が作成された事業計画に反対をしていて、事業計画の内容を変えなくては遂行が難しいと判断をされる場合には、実行部署が反対をしている内容を伝えて、事業計画の作成の直しを経営陣に打診することも、経営企画の仕事のひとつです。
異なる立場の間に入り、折衝を続けることは、非常に大変なことです。
経営陣の方の立場が上であると、経営陣の意見だけを尊重していては、実行部署の信頼を得ることは出来ず、人材の流出、経営悪化に繋がりかねません。
このように立場の異なる意見の板挟みになることも、経営企画に携わる人がつらいと感じる点です。
上記のような点が、経営企画に携わる人がつらいと感じる点です。しかし、企業にとって非常に重要な仕事であり、やりがいを感じることの出来る職務でもあります。是非ご参考になさってください。