経営企画に携わる人には、様々なスキルが必要となっています。それは経営企画が企業の方向性を決定づける重要な職務であるからです。
今回は、経営企画に携わりたい人や、経営企画に携わっているがよりスキルを磨きたい人に、とても役立つ、専門的知識を身に着けるための2つの資格について解説していきます。
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経営企画に携わる人の仕事とは、経営目標の設定、目標に対する各種調査とデータ分析、経営会議の運営、その会議で決定された経営戦略の立案と実施等と、多岐に渡ります。
会社にとって非常に重要な役割のある仕事であると同時に、様々なスキルが求められる職務です。
経営企画の仕事内容については下記コラムをご参照ください。
専門的な知識としては、経済やマーケティングに関する幅広い経済知識、経理と財務に関する知識、企業経営に関する法律知識等が必要であるといえます。
また専門的な知識のみならず、調査結果を適切に分析するための、論理的思考力、その分析結果によって得られた社内の問題点を経営会議で社内で共有するためのプレゼンテーション能力、そして会議で決定された経営戦略を滞りなく実施していくためのコミュニケーション能力等のスキルも必要であるといえます。
よって経営企画に携わっている人に、必ずしも専門的知識がある人が抜擢されているとは限りません。経営企画に必須の資格はありません。
専門的知識が無くても、コミュニケーション能力等の点が評価をされ、経営企画に携わっている人もいます。
むしろ、専門的知識があると認められる国家資格を保有している人であっても、全くコミュニケーション能力が無い人でれば、経営企画に携わることは難しいでしょう。
しかし、専門的知識があることには越したことがありません。経営企画の仕事に就きたいと考える人や、経営企画に携わっているが見識を深めたいと考える人に、経営企画に役立つ資格についてご紹介致します。
経営企画の仕事は多岐に渡るため、様々な資格が役に立つ場面があるといえます。
今回は、経営企画に役立つ資格、評価がされやすい資格を2つご紹介致します。いずれも試験科目の豊富さから、幅広い知識が必要となり、その資格を取得していることは、幅広い知識を保有していることの証となります。
公認会計士は、医師や弁護士と並び三大国家資格といわれています。会計のプロフェッショナルとして企業の健全な経済活動を支える役割を担っており、その仕事内容は、監査、財務、経理、会計コンサルティングなど多岐に渡ります。
公認会計士は、短答式試験と論文式試験に合格をした後、実務補習所に3年間通う等を経て、公認会計士として登録を行うことが出来ます。
受験資格の制限はありません。年齢、学歴等に関わらず、誰でもチャレンジすることの出来る資格です。
公認会計士試験は短答式で4科目、論文式で6科目の試験科目があり、一度に全ての科目を受験する必要があります。
短答式の科目は、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の3つです。
論文式の科目は、財務諸表論、管理会計論、監査論、企業法、租税法の5つと、経営学、経済学、民法、統計学のうち選択をした1つです。
令和2年(2020年)公認会計士試験の合格率は約10%、最終合格者数は1,335人です。
合格するための必要勉強時間は、3,000時間から4,000時間といわれています。
公認会計士試験については下記コラムもご参照ください。
税理士は、税務や会計のプロフェッショナルです。税理士の仕事は、税務申告や会計業務に留まらず、税務会計をベースにしたコンサルティングを通して、企業の発展をサポートする仕事です。
税理士は、税理士試験に合格をした後、実務経験を2年積む等を経て、税理士として登録を行うことが出来ます。
受験資格は、法律学または経済学に属する科目を含め62単位以上を取得した大学3年次以上の人、日商簿記1級または全経簿記上級の合格者等です。
税理士試験は11科目から5科目を選択して受験を行います。簿記論、財務諸表論の2科目と、法人税法、所得税法のいずれか1科目、そして消費税法、酒税法、相続税法、固定資産税、国税徴収法、住民税、事業税から2科目を選択します。
1科目毎の受験が可能です。
受験科目によって異なりますが、令和2年(2020年)の合格率は平均して約17%です。全科目合計での合格者数は 6,357人です。
税理士試験については下記コラムもご参照ください。
経営企画には資格が必須ではありませんが、公認会計士や税理士の資格は大いに役立ち、評価を受けることが出来ます。
ご紹介をしていない、中小企業診断士やMBA等も、経営企画に有効な資格です。
是非ご参考になさってください。