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「正直者が馬鹿をみない世界をつくる」 みんなのマーケットCFO吉岡正氏が見たスタートアップ企業で働くことの魅力とそこに至るまでの軌跡

HUPRO 編集部
「正直者が馬鹿をみない世界をつくる」 みんなのマーケットCFO吉岡正氏が見たスタートアップ企業で働くことの魅力とそこに至るまでの軌跡

みんなのマーケットCFOの吉岡正氏は新卒で日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行され、主に企業審査の部門で、企業をファイナンスの観点で深堀していく業務を担当されました。その後カーライル・ジャパン・エルエルシーに転職され、プライベート・エクイティ業界で投資の経験を積まれました。2018年からはみんなのマーケット株式会社に入社し、コーポレート本部で管理部門を管掌されています。同社に入社されるまでのキャリアパスや入社の背景、同社での経験、今後の展望などをHUPRO編集部がお話を伺いました。

【ご経歴】

1997年 日本興業銀行(現みずほ銀行) 入行
2004年 カーライル・ジャパン・エルエルシー 入社
(2006年-2008年) ダートマス大学にて留学 MBA取得
2018年 みんなのマーケット株式会社 入社

世の中が元気になる仕事のできる会社に入りたかった

吉岡さんがみんなのマーケットのCFOに至るまでのキャリアパスを聞かせていただきたいと思います。

ー最初は新卒で日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行されましたが、どのような経緯で最初のキャリア選択をされたんですか?

私の学生時代は、バブル崩壊の影響が広範に広がっていた時期でした。新聞も大手企業の倒産など、暗いニュースが多く、日本経済の停滞を学生ながらに感じていました。なので、自分に何ができるかもわからないけど、日本を元気にしたいという漠然とした思いがありました。就職先選定もそのような軸でした。

最終的に、日本興業銀行(現みずほ銀行)に就職しました。企業や産業への長期の資金提供によって、経済を活性化してきた実績のある会社なので、そこに加って自分も、多くの企業の成長に関わることをによって、「元気」にすることが出来るのではないか、と勝手に考えたからです。

入行後、支店勤務を経て、企業審査の部署に配属になりました。取引先に融資をするかどうかの判断を行う部署です。5年以上の長い期間の、数十億円単位、もしくはそれ以上の融資の方針を出します。なので、融資先の産業、事業、経営等の分析を子細に行う必要があります。

融資をする・しないが、その取引先や、間接的にその会社の属する地域や産業そのものに影響を及ぼす可能性があるので、一つ一つの自分の出す答えが重いんだ、ということを肝に銘じて仕事をしろ、という意味で、「徹底的に調べて、妥協しないで判断しろ」と先輩方から厳しく指導されました。そうした姿勢でファイナンスを叩き込まれた経験が、その後の自分の仕事に活きていると、少し感じています。

-その後のキャリアについても教えてください

銀行には7年間勤めました。その後、カーライル・グループというプライベートエクイティ・ファンドに転職しました。融資ではなく、エクイティによる投資先の成長に関われる仕事だということを知り、興味を持ちました。当時は未だ投資ファンドそのものの知名度も高くなく、また外資でもあり日本のオフィスも歴史が長かったわけではありません。リスクもあると思いましたが、可能性のある事業なので飛び込みました。

在籍中、案件総額で約3000億円超、7社の投資に関わらせていただきました。投資先の成長性を見出し、成長戦略を組み立てて、最終的な業績の拡大に結びつけるという考え方や、投資家としてのファイナンスの観点を学べたと思います。

-在籍の間、留学に行かれたきっかけは何かあったのでしょうか?

カーライルに入社して暫くの間は、質量ともに毎日新しいことばかりで、自分にとっては戦場のような日々でした。様々な経験をしている感覚はあったのですが、一度これを振り返って棚卸をしてみようと思い立ちました。加えて、物事を俯瞰してみる能力や、語学を使ったディスカッション能力に欠けているという自覚があったので、留学をすることを決めました。留学中の2年間立ち止まって考えられたことは、自分の考え方の骨になっていると思っています。

みんなのマーケットに転職したのはビジネスモデルの可能性と浜野社長の「シンプルさ」

-みんなのマーケットに参画される経緯について教えてください

カーライルでの仕事は刺激的でした。特に、投資先の経営陣や、会社のアドバイザーである企業経営者の方々の視点や知見が大変勉強になりました。また、実際に企業を変えているのは戦略でもファイナンスでもなくて、最後は人であるということ実感しました。プライベート・エクイティの仕事を分解すると、大きく投資と、投資先の業績を伸ばすという2つに分けられると考えます。そして自分は時を経るにつれ、後者の方に興味をより深く持つようになっていきました。

今度は企業の一員として、ともに事業を拡大したいという気持ちが自然と強まっていったようです。関わった事業を大きくしたい、という軸は変わっていない一方で、関わりの度合いに関しては、より深くしたいなと。

次に働くのなら、どんなフィールドが良いのだろう、と考えました。多くの従業員が組織的に働いている大企業よりは、全員の顔が見渡せる規模で、急成長していて元気で躍動感のある会社が良いなと考えていました。そのようなタイミングで、偶然にも知人から「みんなのマーケット」を紹介されたことが最初の弊社との出会いでした。

惹かれた理由は二つです。1つはビジネスモデルの可能性があったこと。こちらは後程お話しします。2つ目は社長の浜野と、会社の雰囲気です。浜野が口数は少ないのですが、端的で、大事なことをシンプルに伝える力のある人だなと感じました。また、会社も、飾らず、派手派手しいとか、みんなでお祭り感を出して盛り上げよう、といった虚勢のようなものが一切なく、質実剛健な雰囲気というんでしょうか、そこに惹かれました。

「全体と細部」「優先順位付け」「最終的に自分で決める」を意識して

-お仕事のことをお聞きする前に、貴社の事業展開について教えてください。

弊社は「正直者が馬鹿を見ない世界を作る」というビジョンと、「人と人がかかわるサービスを、安心して取引ができる仕組みを提供する」ことをミッションとして掲げています。弊社が運営する、「くらしのマーケット」が扱う出張訪問サービスは、家を掃除したい、壁紙を貼りたい、破れた網戸の修理をしたい、庭木を切ってほしい、等の多種多様なニーズにこたえている、非常に大きな市場です。

ただ、頼む側からすると、誰に頼んでいいかわからない、価格や品質が比較して決められない、といった悩みがあります。またサービス提供側である事業者の方々も、自身での集客の方法に苦労されています。加えて、サービスはモノを売り買いすることに比較して、取引を確定するための決めごと、いわば要件定義の項目が複雑で、オンラインで依頼することの難しさがありました。
そのような課題を、テクノロジーとビジネスの仕組みによって解決する。安心・安全にオンラインで予約のできるマーケットプレイスが、「くらしのマーケット」です。

これからもマーケットを拡大し、真面目にコツコツと成果を出す腕前のある出店者の方々にスポットライトが当たり、その良い作業を、ユーザーがより便利に見つけることが出来る、ユーザー・出店者双方にとってより便利な世界を造っていきたいと思っています。

社長の浜野が昔から言っていることですが、モノをオンラインで頼むのであれば、皆さん、幾つかの大手のECサイトをパッと思い浮かべます。これに対して、「サービスといえば『くらしのマーケット』」という存在になることを目指しています。

-現在みんなのマーケットCFOとしてどういったお仕事をされていますか。詳しくお聞かせください

会社には4つの本部があります。私はそのうち、唯一の管理部門であるコーポレート本部を管掌しています。財務、経理、経営企画、広報、 人事、総務等が担当範囲です。今一番時間を使っているのはチームビルディングです。管掌範囲が広いので、各分野でのそれぞれの担当の専門性を高めて、コーポレートとしてできることの範囲を広げていくことをやっています。また、大きな視点を大事にしつつも、数字は全部見ています。ほぼすべてのKPIを体で覚えて、その変化に常に気を配っています。

-事業拡大のために、今の役割で意識していることはありますか?

弊社の事業は、市場も大きいし、ありとあらゆるサービスがプラットフォーム上にのせられる拡張可能性のあるビジネスモデルです。また、向き合っている市場の課題を、仕組みで普遍的に、かつシンプルに解決しようという会社の考え方です。なので、同じように組織や業務設計においても、拡張可能性、シンプルさ、サステイナビリティを意識しています。

また、全体と細部どちらも拘ることに気を付けています。方針と俯瞰性を大事にしながら、各部門の施策とインパクトを一つ一つ理解するように努めています。そうすると様々なことを意識しなくてはならなくなりますが、それに関しては優先順位 をしっかりつけるように心がけています。「全体と細部」「優先順位付け」、そして、「最終的に自分で決める」ということ。難しいことなんですけど、流されないように、最後は自分が意思決定をしている、ということを確認しながら仕事を進めるように気を付けています。

-チームメンバーとのコミュニケーションにおいて意識していることはありますか。

メンバーと話をするときは、先ず背景を理解するよう心がけています。オーナーシップや熱意、やってくれる人がいなかったら自分がやっちゃいます!ぐらいの勢いがあるのか、といった点を意識して話を聞いています。その為に、行動として意識しているのは「最後まで聞く」ということを注意しています。

事業の成長と自分の成長がわかりやすくリンクする管理部門の魅力

-管理業務、管理部門のお仕事の魅力は何がありますか

会社全体を俯瞰して、全体の方向性を理解しやすい役割だと思います。また、自分の仕事やスキルがどのような形で会社に貢献しているのか、比較的わかりやすいのではないでしょうか。

弊社は成長フェーズの株式未公開の企業ですので、企業規模の拡大に応じて出来ることも拡大していく楽しさがあります。拡大を前提としているので、やろうと思えばどんどん新しいことができるといったところも醍醐味だと考えます。管理部門としては、事業の成長と管理を両立していくために、考えて仕組みを作ることが出来ることも楽しさだと考えます。

なので、どのようなフィールドでプレイしているかはとても大事だと思います。成長して大きくなる可能性のあるフィールドの方が、自分の役割の拡大の可能性も広がっていくと思います。

-管理部門あるいはCFOとしてキャリアアップをしたいという方は多くいると思うんですけど、心掛けて行っていたことはありましたか?

私ができているわけじゃないので、提言というにはおこがましいんですが、気を付けていることは、『オーナーシップを持って、今ここでやらなきゃいけないことは何かを判断すること』がとても大事だと思います。管理部門は、外部の規制や内部の統制の本質を理解しながら、会社の方針や戦略の実現の最大化を目指す必要がある部署です。物事の背景や経緯をよく理解した上で表面的ではない解決を目指すことはとても大事だと思っています。その際、前例や決まったことをなぞるのではなくて、新しい発想を持ち込んでいくということが大事だと考えます。自分自身も、悪戦苦闘しています。

-管理部門だと、自社の携わる事業から離れたところにいる人も多いと思うのですが、理解のために行動として意識している事は何かありますか

そうですね、Slackを使って社内でコミュニケーションしていますが、それにすべて目を通してます。全て自分に関係しているものだ、という気持ちで、自分なりに、それがどういう意見を持つのだろうとか、どういう背景を持つのか、といったことを全て把握するような気概でやっています。まあ、引き続きわからないことばかりですが。あと、純粋に自社のサービスを使う事で、いちユーザーとして、サービスに触れ続けるようにしています。

-吉岡さん自身も「くらしのマーケット」のサービスを利用されていらっしゃるのですね

そうなんです!はい、ヘビーユーザーです(笑)。何か頼みたいなっというときに、スマホをパパパッと見られて、ポチッと押す。昔は、家族から依頼されたら、土日になって 電話帳とか開いたり、ネットで個別に検索して調べて、一つずつ電話をかけたりしていましたが、そういったことも全く必要がないですし、平日でも仕事の昼休みの合間などでも、時と場所を選ばず、シンプルなUIで、オンラインで予約完結です。支払いもクレジットで決済。是非一回使ってみてください。くらしのマーケットはこちら‼︎

-吉岡さんの今後の展望をお聞かせください

会社に必要とされるのだったら、長く働き続けたいと考えています。会社の考え方も好きですし、今後の拡大可能性にチャレンジできる。どれだけの規模まで行けるだろう、そのときの自分はどんなことしているんだろうということも含めて、先のことは分かりませんが、期待感があります。

-本日はお時間いただきありがとうございました。

今回お話を伺ったCFO吉岡正さんの所属する、みんなのマーケット株式会社のホームページはこちら

この記事を書いたライター

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