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【2021年最新情報】スマホで確定申告する方法をご紹介!

HUPRO 編集部
【2021年最新情報】スマホで確定申告する方法をご紹介!

2019年から、スマホで確定申告が行えるようになったとちょっとしたニュースになりました。今までは、確定申告書を送付するためには直接税務署に行くか、郵送するか、ICカードリーダーを購入したうえでの電子申告をするかという面倒な手段が必要だったのですが、スマホ1台で完結するなら楽ですよね。しかし、これには対象者の条件があり、2021年現在も一部しか認められておらず、どちらかというとサラリーマン向けのシステムです。本記事ではスマホで確定申告の内容などについて説明します。

スマホで確定申告できる人・できない人

もちろん全ての確定申告がスマホで行えるようになったわけではなく、対象になったのはごく一部です。
まず、国税庁の確定申告書等作成コーナーを開いてみると、トップページに「この画面では『所得税の確定申告書』が作成できます。消費税や贈与税の申告書、収支内訳書や青色決算書を作成される方はパソコンをご利用ください」と記載されています。
つまり、所得税の確定申告しか行えないことがわかります。
さらに、所得税といっても、以下のリンク先の条件に当てはまる人は、スマホでの確定申告が「ご利用になれない方」ということになります。

参照:確定申告書等作成コーナーご利用になれない方|国税庁WEBサイト

これを踏まえて、スマホで確定申告が出来るというのは以下の条件に当てはまる人ということになります。

・1か所からのみ給与を受給している
・給与所得以外の所得がない
・勤務先で年末調整が済んでいる
・医療費控除や寄付金控除のために確定申告をする
・年末調整で受けた控除の追加がない
・年末調整の内容に変更がない

つまり、サラリーマンの方が、医療費控除やふるさと納税などを行っていて確定申告を行う場合に役立てるというイメージです。

国税局のサイトでもはっきりと「特に、サラリーマンの方の還付申告については、スマートフォンに適したデザインの専用画面を提供しています(操作方法等は別紙をご覧ください。)。」と記載されています。
サラリーマンであっても、副業分の申請などで複数個所から給与が生じる場合は、スマホからは確定申告ができませんのでご注意ください。

参照:スマホ × 確定申告 スマート申告始まります!|国税庁WEBサイト

毎年確定申告が、必要な個人事業主や法人については、スマホでの確定申告についてはできません。
それでは、条件に当てはまる人がスマホで確定申告を行う場合の流れについて、次の項から見ていきましょう。

スマホで確定申告の流れ

スマホで確定申告を行うためには、いくつかの手順を踏む必要があります。まずは申告方式の選択です。

スマホで確定申告のためにはe-Taxの方式を選ぶ必要がある

スマホで確定申告の場合は、電子申告・納税システムの「e-Tax」というシステムを使う必要があります。利用するためには、e-Tax用のIDとパスワードを使う「ID・パスワード方式」と、マイナンバーカードをスマホで読み取る「マイナンバー方式」の2つがあります。
「ID・パスワード方式」は、事前に税務署に行って、免許証などの本人確認書類を提示したうえで発行してもらう必要があります。マイナンバー方式は、マイナンバーカードが手元にあればそれをスマホで読み取るだけですが、ない場合は発行してもらわなければなりません。

スマホで確定申告の画面遷移

このサイトをPCから見ている方は、スマホで確定申告の画面を見ようとしてもPC画面に自動遷移してしまうため、以下のリンク・国税局の手順書から見てみましょう。

参照:スマートフォン専用画面からの e-Tax 送信|国税庁WEBサイト

まず確定申告書を作成するために、
・給与所得の源泉徴収票
・控除書類(医療費控除・ふるさと納税などの寄付金控除)
・マイナンバーカードもしくはID・パスワード方式の届出完了通知
・還付金がある場合は還付口座の情報

を用意します。

本人の情報(名前・生年月日・住所など)を入力したら、「e-Tax」の方式を選び、源泉徴収票を見ながら給与所得を入力し、続いて控除の種類を選んで内訳を入力(医療費控除・寄付金控除)していくという流れです。
リンク先の画面遷移を見ていただけるとわかりますが、かなり画面が長いので、途中で「データを保存して中断」ボタンをマメに活用する必要があります。
最終的には申告書を送信する段階で、還付または納付金額がわかるようになり、納付の場合はQRコードが表示されるので、コンビニエンスストアなどで支払うことも可能です。

電子申告では、源泉徴収票などの添付書類の提出を省略できますが、法定申告期限である5年間は、税務署等から提示または提出を求められることがありますから、保存義務があるのでしっかりと保管しておきましょう。
また、電子申請の場合でも、必要に応じて添付帳票を提出する必要があります。プリンタがなくてもコンビニエンスストアのプリンタで対応は可能です。

スマホで確定申告に向いている人

・1箇所のみから給与所得を得ているサラリーマン ・マイナンバーカードもしくは税務署に事前に出向いてID・パスワードを取得している
・副業をしていない
・医療費控除の還付金があるもしくはふるさと納税をしている
・スマホについての使い方もある程度心得ていている
・スマホの入力は苦にならない
・コンビニエンスストアでのプリントはやったことなくても面倒がらずできる

という条件を満たす人は、スマホの確定申告はいつでもどこでもできて、便利なのかもしれませんが、数字の入力や画面の小ささなど、スマホではやりづらいと感じる人は、PCで行って郵便で送付したほうがかえって楽かもしれません。
2019年の申告から始まったばかりのスマホ活用なので、今後の改善にも期待したいですね。

当コラム内では、確定申告についての記事を他にも公開しています。併せてぜひご一読ください。

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この記事を書いたライター

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