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新潟中の中小企業を元気にする!FUN税理士法人 山岸賢太朗代表が掲げる将来ビジョンとは

HUPRO 編集部
新潟中の中小企業を元気にする!FUN税理士法人 山岸賢太朗代表が掲げる将来ビジョンとは

大学卒業後、公認会計士試験に合格。大手監査法人で監査業務に従事したのち、大手税理士法人を経て、出身地である新潟で税理士法人の代表を務める山岸さんにHUPRO編集部がお話を伺いました。

【ご経歴】

2007年 明治大学 卒業
同年 公認会計士試験 合格
2007年 大手監査法人 就職
2011年 大手税理士法人 出向
2013年 FUN税理士法人 入所
2018年 FUN税理士法人代表社員に就任

苦労した受験時代

―きっかけは父と祖父の影響

父親と、母親の父、つまり私にとっての祖父も会計士でした。父親は、初め祖父の会計事務所で働いていて、その後独立しました。つまり、物心ついたときには父親も祖父も自分の事務所で会計士として働いている環境。そういう二人の背中を見ているうちに、自然に自分も会計士を目指そうと思うようになりました。

父親や祖父から直接「会計士になってほしい」と言われたことはなかったですが、明治大学の指定校推薦面接で将来の夢を聞かれたときに、「会計士になることです」と答え有言実行したいという思いが強まりました。

―大学生活について教えてください。

公認会計士になるという明確な目標があったので、大学に入学して「経理研究所」というところに入ったりはしたのですが、正直に言うと、大学に入った解放感もあり、遊んでしまい、あまり勉強に身が入っていない状態でした。

大学3年生の時に公認会計士試験を受験したのですが、1回目は短答式試験で落ち、2回目は短答式試験に合格しましたが論文式試験で落ちてしまいました。2回目に落ちたとき、父に「次でだめだったら仕送りはやめる、就職した方がいい」と言われました。そしてこの時、大学4年生だったため就職するか迷いましたが、バイトをしながら勉強を続けることにしました。
その後、最後のチャンスだと思って勉強に打ち込むようになり、卒業した年の論文式試験に合格しました

今考えると、公認会計士を目指していても、大学3年になるとあきらめて一般企業への就職に切り替えるとか、税理士に転向するとか、5年以上勉強しても合格できない、そういう人も少なくありませんでした。在学中に受からないというのは非常にリスクが高かったと思います。

―そのような状況での受験勉強で工夫した点はありますか?

私の場合、計算科目を先に仕上げてから、7科目を満遍なく勉強して苦手科目を作らないようにしていました。
暗記する項目は、家で声に出しながら読んで覚えていましたね。あとは、3回目の受験の際は「絶対に合格する」と紙に書いて、部屋に貼ることで自分を奮い立たせていました。

今振り返ってみれば、何度も試験に失敗していると、どうしても心が折れそうになるわけです。そのときに辞めるか続けるかという選択をしなければならないのですが、私が合格したのはとにかくあきらめずに続けたからだと思っています。

勉強時間は一日6時間から10時間程度。そのときはアルバイトもしていたので、なかなか勉強時間を確保するのが難しかったのです。よく考えてみれば、アルバイトをすることで変化やメリハリができたというメリットもありました。

一日中専門学校や自分の部屋にこもって勉強ばかりしているというのは、精神的にかなり厳しいと思います。私の場合は会計士の勉強をしていない友人と遊ぶことで勉強を忘れることができたり、バイトをすることで勉強のオンとオフを切り替えていました。

苦労した受験時代

大手監査法人から税理士法人に

―卒業後は大手監査法人に就職されます。当時の業務内容について教えてください。

会計監査を担当していました。お客様は上場企業で、全国に支店があり、売上が2兆円を超える規模の企業を主に担当していました。月に半分ぐらいは出張と忙しい日々でした。
具体的な仕事内容については、お客様とコミュニケーションを取りながら行うというよりも、会議室で黙々とチェックすることが多かったです。

―その後、大手税理士法人に転職されますが、どのような経緯があったのでしょうか。

入社当初から監査の仕事が「肌に合わない」と感じていました。自分の仕事がお客様の役に立っているのかという点でも疑問がありました。もちろん、監査をして間違いを見つけたらお礼を言われることはありますが、それがお客様の真の喜びになっているかといえばそうとは言い切れない。そもそも、監査法人では「お客さんを良くする」ということを実現するのが難しいと思いました。

ただ、これは会社や仕事が問題というよりも、私自身の問題も大きかったと思います。というのも、資格を取って就職して、その後自分がどんな仕事をしたいのかという明確なビジョンが描けていなかった。たとえば、IPOとかベンチャー支援とかをやりたければ、そういう部門を持った監査法人に入ればよかったのですが、私の場合にはこれといってやりたいと思えることが見つからないまま大手監査法人に入ったことが原因です。

その他にも、大手監査法人は同期も多く、昇格するかしないといった出世競争もあり、これではサラリーマンとあまり変わらないという気持ちもあり、昇格させてもらいましたが結果としてやりがいや働き甲斐を求めて転職しようと決めました。

出向先での経験が転機に

―その後は出向という形で別の税理士法人に勤務されます。この当時印象に残っている出来事は?

私は「日本中の中小企業を元気にする」という経営理念を掲げている税理士法人に出向し、そこで色々なことに気づかせてもらいました。
理念・ビジョンの大切さを学ばせていただき、理念・ビジョン実現に向けて自社で実践していることをお客様に伝えていることが印象的でした。
本気でお客様を元気にするという思いを社員の方、所長先生と仕事をさせていただき体感することができました。

―現在は出身地である新潟で仕事をしていらっしゃいます。そのきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

出向が終ったとき、父と祖父の背中を見て育ったという原点に立ち返ろうと思うようになりました。
祖父は私が大学一年の頃に亡くなってしまったのですが、私が公認会計士になることを期待して、私に事務所を継がせたいということも言っていました。父と祖父への恩返しだと思っています。

出向先での経験が転機に

―FUN税理士法人での業務内容を教えてください。

税務申告や決算の申告といった業務もやっていますが、「新潟中の中小企業を元気にする」と目的があるので、経営支援や経営計画の作成、PDCAサイクルを回して目標達成を支援するMAS監査に力を入れています。あとは事業継承やM&A、RPAにも取り組んでいます。あとは総務経理代行ですね。人手不足で人を置くのが難しかったり、外注をしたいというニーズもあるので、それに応えています。

―仕事ではどんなときにやりがいを感じますか?
やはり「お客様を元気にしたい」「よくしたい」という思いがあり、そこからスタートしているので、お客様のリアルな声を聞くと頑張ってよかったと思います。「お付き合い出来てよかった」と言って下さるお客様や、涙を流して喜んでくれる方もいらっしゃいます。なによりもうれしいのが、お客様との信頼関係を築けたときです。

たとえば今、注目を集めているM&Aでいえば、日本M&Aセンター等の仲介専門業者が積極的に営業している中では、信頼関係がなければ会社を売るという相談は弊社にしてくれないです。信頼関係ができているためM&Aの相談をお客様からしていただけるということはやりがいにも繋がっています。

あとは、お客様から紹介を頂いたときですね。紹介するということは、お客様にも紹介責任が生まれると思うので、これも信頼の証ですよね。それに、いいお客様はいいお客様を紹介してくれるということが多く、そのことはここ数年痛感しています。

―五年後、十年後にどんな税理士になりたいというビジョンはありますか?

「新潟市でお客様に一番喜ばれる経営コンサルタントになりたい」と思っています。あとは、税理士、会計士という仕事に夢を感じてもらいたいですね。
たとえば、子どもにアンケートを取ると、将来の夢がないという子どもも多いという話をよく耳にします。また、なりたい職業を聞いたときに税理士や会計士が上位に挙がってくることも少ない。

そういう状況なので、私は自分の子供世代が、夢や希望を持って税理士や会計士を目指したい、そう思ってもらえるぐらいワクワクする仕事をしていきたいと思います。
特に税理士は経営者にとって一番身近な存在。その分貢献できる部分もあり、悩みや課題の解決をサポートできる。それをさらにやりがいのある、夢や希望の持てる仕事にしたいと思います。

新卒採用に力を入れ、新潟を元気に

―新しい採用ページ拝見しました。採用の際に求める人物像はありますか。

優秀な人材には3つの条件があると思っています。1つは素直な人。素直といってもただ従順なわけでなく、人の意見を聞き、反省して自分を見つめなおすことができる人です。

2つ目はプラスの発想ができる人。仕事では大変なこともありますが、そこから何を学び取れるかが重要です。昨今のコロナでも大変なことがありますが、ピンチをチャンス、プラスに捉える考え方が大事と思います。

3つ目は、勉強好きな人。税理士の仕事は常に勉強を続けることが求められる仕事です。さらにそれを実際の行動に移すことも必要です。勉強はメモを取ったり、本を読んだりすることだけでなく、実行も含めて勉強ではないでしょうか。
あと、プラスワンで情熱がある人ですね。こういう要素がある人はぜひ採用したいし、伸びる人材だと思います。

―開催されているインターンシップの内容について教えてください。

在宅勤務もしていますが、インターンシップはオフラインにこだわっています。学生に聞くと、オンラインのインターンシップは会社説明会とあまり変わらないという意見もあり、オフライン特有の職場雰囲気や現場業務同行で業務を体感してもらえるよう心掛けています

現在のところ、新潟県内の学生が多いですが、今後は様々な学生に参加してもらいたいと思います。実際に去年は自分の母校である明治大学の学生にも面接を受けてもらいました。
特にコロナ禍という状況下では、満員電車に乗らなくてもいいなど、地方都市のメリットだと考えています。

新卒採用に力を入れているため、新しい採用サイトの開設やTwitterやInstagramも活用しています。興味のある方には、ぜひ一度見ていただきたいですね。
FUN税理士法人 採用サイト
山岸賢太朗/新潟中の中小企業を元気にする誠実な経営者|Instagram

新卒採用に力を入れ、新潟を元気に

―今後、活躍できる税理士像を教えてください。

やはり明確な目的意識と、これだけは負けないという強みや専門分野ですね。またマインド・スキル・ノウハウのバランスが大事だと思います。特にマインド(考え方)が土台でもあり、軸となるので、スキルやノウハウだけではお客様に本当の意味で信頼されるのは難しいと思います。

あとは個人的な意見ですが、いい意味で税理士らしくない方がいいのかなとも思っています。あまり「先生」という感じだと、どうしても壁が出来てしまう。できるだけお客様と対等の関係を築くことができるコミュニケーション能力、経営のパートナーとしての役割も必要ですね。

―最後に受験生へのメッセージをお願いします。

一番大事だと思うのは、目指す過程での紆余曲折。失敗することも挫折することも当然あると思いますが、そういうときには、合格することはあくまで目標であり、なぜ目指したのかという初心や原点に返ることです。

そうすると勉強ができること自体に感謝できたり、親や友達等大切な人の支えがあるからこそ勉強ができることに気づけると思います。受験勉強は長期間で大変な時もあると思いますが、絶対に合格するという強い気持ちと、正しい勉強法が出来れば努力が報われる試験なのでぜひ頑張ってほしいと思います。

今回インタビューさせて頂いた山岸賢太朗さんが代表を務める
FUN税理士法人 採用サイトはこちら
山岸賢太朗@新潟中の中小企業を元気にする誠実な経営者×未来会計×会計士・税理士|Twitterはこちら
FUN税理士法人|公式Instagramはこちら

この記事を書いたライター

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