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消費税が課税されない不課税取引とは

公開日:2021/1/26
消費税が課税されない不課税取引とは

課税事業者は全ての取引において消費税の区分を正しく判断して会計処理を行う必要があります。多くの取引に消費税が課税をされますが、一部の取引は消費税の課税されない不課税取引に該当をします。今回はその不課税取引とは何か、またどのようなものが該当するのか具体例と共に解説していきます。

消費税の課税区分

消費税は、特定の物品やサービスに課税する個別消費税とは異なり、消費に広く公平に負担を求める間接税です。 消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の引取りです。 この消費税は、生産及び流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかかりますが、最終的に税を負担するのは消費者となります。出典:国税庁 消費税のしくみ

多くの取引が課税対象となり、これを一般的に課税取引といいます。しかし消費税の支払いの必要の無い取引があり、この消費税の支払いの必要の無い取引は、不課税取引、非課税取引、免税取引に区分をされます。

課税区分については下記コラムもご参照ください。

今回は、消費税が課税されたに取引のうち、不課税取引について解説していきます。

不課税取引とは

不課税取引とは、消費税の課税取引に該当をしないものです。すなわち課税取引となる要件を満たしていない、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の引取り、には該当をしないものをいいます。

不課税取引の具体例

不課税取引とは、下記のようなものが該当をします。

・給与賃金
雇用契約に基づく労働の対価であり、事業として行う資産の譲渡等の対価に当たらないためです。

・寄附金、祝金、見舞金、補助金等
一般的に対価として支払われるものではないためです。

・無償による試供品や見本品の提供
対価の支払いがないためです。

・保険金や共済金
資産の譲渡等の対価といえないためです。

・株式の配当金やその他の出資分配金
株主や出資者の地位に基づいて支払われるものであるためです。

・資産の廃棄をしたり、盗難や滅失があった場合
資産の譲渡等に当たらないためです。

・心身又は資産について加えられた損害の発生に伴い受ける損害賠償金
対価として支払われるものではないためです。しかし、損害賠償金でも、損害を受けた棚卸資産である製品が加害者に引き渡されるもので、その資産がそのままで使用できる場合や、軽微な修理をすれば使用できる場合等は課税の対象となります。

参照:国税庁 課税の対象とならないもの(不課税)

非課税取引との違い

非課税取引との違い

非課税取引と不課税取引では、消費税が課税されないことは同じですが、課税売上割合の計算においてその取扱いが異なります。
課税売上割合は、分母を総売上高とし、分子を課税売上高としたときの割合です。
非課税取引は、原則として分母のみに算入しますが、これに対して、不課税取引は、そもそも消費税の適用の対象にならない取引であるため、分母にも分子にも算入しません。
よって課税売上割合の算出のために、非課税取引と不課税取引は明確に区分をして会計処理を行う必要があります。

課税売上割合

課税売上割合は、課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等に係る消費税額の計算方法の判定のために、算出をする必要があります。
課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上の場合は、課税期間中の課税売上げに係る消費税額から、その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除します。
一方で課税期間中の課税売上高が5億円超又は課税売上割合が95%未満の場合は、課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除するのではなく、課税売上げに対応する部分のみを控除します。

課税売上割合の計算

上記のとおり課税売上割合は、分母を総売上高とし、分子を課税売上高としたときの割合ですが、詳しく総売上高と課税売上高について解説していきます。

総売上高とは

分母の総売上高とは、国内における資産の譲渡等の対価の額の合計額をいいます。
特定の有価証券等及び貸付金、預金、売掛金その他の金銭債権の譲渡対価の額は、その譲渡対価の額の5%に相当する金額とされています。

課税売上高とは

分子の課税売上高とは、国内における課税資産の譲渡等の対価の額の合計額をいいます。これには、輸出による免税売上高が含まれます。
総売上高と課税売上高の双方には、 貸倒れになった売上高を含みます。また、売上げについて返品を受け、又は値引、割戻し等を行った場合は、それらに係る金額を控除します。
また、不課税取引、支払手段の譲渡、特定の金銭債権の譲渡及び国債等の現先取引債券等の譲渡に係る売上高は含みません。
ただし、現先取引債券等の取引のうち売戻価額と買収価額との差額に相当する金額は、総売上高に含みます。なお、その差額が差損となる場合には、総売上高から控除します。

まとめ

上記のように、正しい消費税の申告のために、取引は課税取引、課税取引、非課税取引、免税取引に区分をして会計処理を行う必要があります。
区分の判断に迷った際には、領収書等における消費税の有無の記載による判断のみならず、専門家へのご相談やコラムを是非ご活用下さい。

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この記事を書いたライター

岡山 由佳

岡山 由佳

大学在学中より会計業界に携わり10年超の会計事務所、税理士法人での実務経験を経て独立。各業種の会計業務に関するフォローのみならず、ライターとして税務、労務、経理の話題を中心に、書籍やWebサイトに数多くの寄稿を行う等の様々な活躍をしている。

カテゴリ:コラム・学び
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