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コロナで影響受けた事業者必見!!固定資産税の軽減措置とは

岡山 由佳
コロナで影響受けた事業者必見!!固定資産税の軽減措置とは

新型コロナウイルス感染症の影響は、まだまだ終息が見えず、資金繰りに悪戦苦闘をしている事業者もいることでしょう。このような収入の減少があった事業者は、令和3年度の固定資産税の軽減措置を受けることが出来、資金繰りに猶予を与えることが出来ます。
今回は固定資産の軽減措置について解説していきます。

固定資産税とは

固定資産税とは、1月1日時点の土地や家屋等の固定資産の所有者に対して課税をされる市区町村税です。
固定資産課税台帳に登録された価額に対して1.4%の税金を納める必要があります。

固定資産税の軽減措置

新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響により事業収入が減少した中小事業者等に対して、令和3年度課税の1年分に限り、事業用家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の負担が軽減されることになりました。

対象事業者

一定の収入の減少があった中小事業者等で令和3年2月1日までに課税標準の特例措置に関する申告を行った事業者が軽減を受けることが出来ます。

一定の収入の減少とは、令和2年2月から10月までの間における任意の連続する3ヶ月の事業収入が、前年の同期間と比べて、30%以上下落していることをいいます。30%から50%の下落の場合は、固定資産税が1/2に、50%以上の下落の場合は固定資産税が0となります。

前年と比較して一定の事業収入が減少している場合を要件としており、前年同期との比較が出来ない開業間もない場合等は収入の減少が新型コロナ感染症の影響であることが確認出来ないため、対象外となります。

業種による繁閑や季節要因なども考慮した上で、真にコロナの影響を受けているかどうかの厳密な比較が求められるものであり、相当数の事業者が軽減の対象になり得ますが、前年同時期の業歴がない事業者については、実際にコロナの影響を受けたかどうかという観点で厳密に比較することが困難であるためです。

またここでいう収入とは、一般的な収益事業における売上高と同義です。給付金や補助金収入、事業外収益などの一時的収入は含みません。

中小事業者等とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業を行っている事業者以外で、下記のいずれかの条件に該当する法人又は個人をいいます。

・資本金もしくは出資金の額が1億円以下の法人(同一の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上を所有されている法人、2以上の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を所有されている法人を除く)
・資本金もしくは出資金を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
・常時使用する従業員数が1,000人以下の個人
出典:東京都主税局

軽減対象となる資産

事業用家屋

社屋や営業店舗等が該当をします。個人の所有する自己の居住用の家屋は対象外です。一方、個人事業主として不動産賃貸業を行っており、当該事業として居住用家屋を貸し付けている場合、当該事業収入が一定の減少要件等を満たせば対象となる場合があります。事業用と居住用が一体となっている家屋については、事業専用割合に応じた部分が軽減の対象となります。

償却資産

土地や家屋以外の事業用資産であり、電源設備、電話機、LAN設備等が該当をします。

固定資産税の軽減措置を受けるために必要な書類

下記の書類の提出が必要です。
・特例申告書
各市区町村のホームページから入手をすることが出来ます。この申告書は認定経営革新等支援機関等の確認を得る必要があり、認定経営革新等支援機関等とは、税理士・商工会議所・商工会・青色申告会等が該当します。

・特例対象資産一覧
特例対象となる資産の一覧を記載します。

・収入が減少したことを証する書類
会計帳簿や青色申告決算書等、収入が減少したことがわかる書類の写しを添付します。

・個人事業主で事業用家屋を所有している場合は特例対象家屋の事業専用割合を示す書類
青色申告決算書や見取り図等、事業用部分の割合が分かる書類の写しを添付します。

申請手順

①中小事業者等が認定経営革新等支援機関等に確認依頼を行う 認定経営革新等支援機関等は対象となる中小事業者等に該当をするかを謄本や誓約書で確認、また事業収入の減少を会計帳簿等で確認を行います。

②認定経営革新等支援機関等から中小事業者等が確認書を受け取る
固定資産軽減措置を受けることが出来ることを確認する書類を受け取ります。

③市区町村へ軽減措置の申告を行う
上記の必要な書類を揃えて、各事業者の管轄の市区町村窓口に提出を行います。複数の市町村に固定資産税を納付している場合は、それぞれの市町村に申告をする必要があります。

固定資産税の会計処理

固定資産税は事業用の資産に課税をされ支払う税金であることから、事業上の経費に算入することが出来ます。

支払日に経費処理をする方法

例えば10,000円の固定資産税を現金で支払った場合は下記のように仕訳を行います。

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
租税公課 10,000円 現金 10,000円

賦課決定日に経費処理をする方法

例えば4,000円の固定資産税が賦課決定され、10,000円ずつ現金で支払った場合は下記のように仕訳を行います。

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
租税公課 40,000円 未払金 40,000円
未払金 10,000円 現金 10,000円

まとめ

上記のように、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた多くの中小事業者等が固定資産の軽減措置を受けることが出来ます。
期限内の手続きが必要ですので、該当をする事業者は早めに対応、専門家へのご相談をすることをお勧め致します。

この記事を書いたライター

大学在学中より会計業界に携わり10年超の会計事務所、税理士法人での実務経験を経て独立。各業種の会計業務に関するフォローのみならず、ライターとして税務、労務、経理の話題を中心に、書籍やWebサイトに数多くの寄稿を行う等の様々な活躍をしている。
カテゴリ:コラム・学び

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