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経理職の年収はどれくらい?細かく分けて紹介します!

HUPRO 編集部
経理職の年収はどれくらい?細かく分けて紹介します!

専門性の高い仕事をしている経理職はどれくらいの給与をもらっているのでしょうか?今回は経理職の年収について説明していきます。経理職の年収は実績に応じて高くなっていきます。そのため、年収を高くしたいのであれば、経験を積んで実績を作り、資格を取得するなど、自分のスキルを磨く努力をすることが大切です。

経理職の平均年収

国税庁が毎年実施している令和元年分の「民間給与実態統計調査」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は436万円となっています

これを男女別に見た場合、男性は540万円、女性は296万円となっています。さらに、1年を通じて勤務した給与所得者の平均年齢は 46.7 歳(男性 46.7 歳、女性 46.7 歳)となっています。

加えて、正規、非正規についてみてみると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は正規503万円、非正規175万円であり、これを男女別にみると、正規については男性561万円、女性389万円、非正規については男性226 万円、女性152万円となっています。

これが日本における給与所得者の平均年収です。もちろん、職種によっても平均年収は異なります。一般に、専門性が高い職種ほど、平均給与は高くなる傾向にあります。たとえば、医者であれば、医学に関する高い専門性を有しており、その平均給与は他の職種と比較すると高くなっています。

それでは、経理職の平均年収はどの程度となるでしょうか?結論から言えば、経理職の平均年収は450万円程度となります。ただし、経理職は大企業から中小企業、そして、個人としてフリーランスで経理職についている人などがいるので、企業の規模に応じて、経理職の年収は大きく変動します。経理職の年収は、その人個人の能力によって決まっているというよりも、会社の規模に応じて決まっていると考えたほうが正確です。

どんなに能力の高い経理職でも、会社の規模が小さければ、高い専門性は求められません。その理由は、会社の規模が小さいために経理職にとって複雑な仕事がないからです。そのため、同じ経理職であっても、大企業の経理部に所属する人が平均年収を押し上げて、中小企業やフリーランス経理の人が平均年収を押し下げています。つまり、大企業勤務の経理職と中小企業勤務の経理職の格差はかなり大きいと考えられます。

経理職と言っても、会社の給与体系のなかに組み込まれているので、会社内の他の職種と比べて経理職が営業職よりも基本給が高くなるということはありません。それでも、経理職が高い年収となるのは、資格手当や残業代などが含まれているからです。

営業職に成果連動型報酬があるのと同じように、経理職には資格手当があり、それが平均年収を押し上げています。また、経理職は、決算の時期に忙しくなるなど、特定の期間に仕事が集中しやすく、その期間に多額の残業代が支払われます。結果として、日本全体の平均年収よりも若干年収は高くなる傾向にあります。

男性の場合

男性経理職の平均年収は約470万円程度です。経理職で働く男性の多くが正規雇用者ですが一部非正規雇用者もいます。日本の企業のほとんどが中小企業であり、中小企業では売上規模もそれほど大きくないことから、経理部の仕事もあまりありません。会計ソフトをその日に行われた取引を入力することが基本的な仕事となるので、給与それほど高くなりません。

しかし、企業の規模が大きくなればなるほど、経理部に期待される役割も増えるようになります。取引の記帳から、経営戦略の作成、予算と実績の差分を是正するなど、企業経営に欠かせない戦略の立案などと関わるようになると、経理職の給料も上がるようになります。特に、経営企画と経理職の仕事を兼務しているような会社では、経理職の給与は高くなる傾向にあります。

女性の場合

女性経理職の平均年収は約430万円程度です。経理職は性差による給与差が比較的少ない職種です。その理由は、男性経理職であれば、女性経理職であれ、仕事内容は大きく違わないからです。

女性経理職の平均年収は、日本全体の給与所得者と比較して若干低くなっています。この理由は、経理職として働く女性に非正規雇用者やアルバイト、パートタイマーが多く含まれているからです。経理は大企業から中小企業まで幅広い会社に部署があります。したがって、経理職は他の職種と比べると比較的門戸が広くなっています。

実際、商業高校出身者や日商簿記検定試験合格者なども多いため、経理職を目指す人も多くいます。したがって、年収が低くなりがちな中小企業勤務の経理職も多くいます。結果として、女性経理職の平均年収が押し下げられてしまい、男性経理職と比較した場合に、平均年収が下がってしまう傾向にあります。

経理職は女性に人気のある職種です。女性の場合、経理職として働いた実績があれば、職場復帰や転職がしやすい環境が整っているからです。子どもの育児などのために仕事を一時的に離れてしまう結果として、男性と比較して平均給与が低くなります。それは、勤続年数が短くなることに由来するものです。

年代別経理職の年収

次に年代別の経理職の年収について紹介していきます。すでに説明したように、経理職は実績を積めば積むほど年収も高くなる傾向にあります。それは、経理職実務職が強い職種であるからです。以下では、20代、30代、40代、50代に分けて経理職の年収を紹介していきます。

20代経理職の場合

20代経理職の平均年収は300万円程度です。経理部で働く20代の人はまだまだ実績が少ないことから、難しい経理の仕事を行っていません。従業員の給与計算や出張費の精算などを中心として、先輩経理職のサポートするのが仕事です。

記帳業務そのものは近年ではかなり効率化されているので、特別な知識がなくても行えるようになっています。従来であれば簿記の知識がなければできなかった転記や試算表の作成も会計ソフトがほとんど自動的に生成してくれます。したがって、会計システムがきちんと整備されていることの多い経理部ほど、年収は低くなる傾向にあります

それは、企業の貴重なリソースである人材を使わずに、会計システムを利用すれば、人間を雇う必要がなくなるからです。この意味で、20代の経理職はまだまだ経験不足ということもあり、年収は低く抑えられる傾向にあります。

ただし、年収が低いといっても、一般企業の通常の社員と同程度の年収にはなります。そこで資格手当などが支給されれば、日本全体の平均年収よりも少し高い程度になると考えられます。

30代経理職の場合

30代経理職の場合

30代経理職の平均年収は400万円程度となります。30代ともなれば、およそ経理の仕事を一通り経験し、1人で様々な経理業務ができるようになっています。これは実績を積んだということを意味するので、30代経理職の平均年収は20代と比較すると100万円程度高くなると考えられます。

また、会社の決算期などには作業を行う中枢の人材となっているということもあって、残業代が多くつくようになります。さらに、資格を取得するなどしてキャリアアップしてきている分、資格取得手当などで年収を高くしていくことも可能です。

逆に、それらの業務をしていないということであれば、たとえ30代であっても経理職の年収はそれほど高くはなっていないはずです。経理職は実績が重要なので、40代以降、高い年収を確保したいのであれば、様々な資格取得を通じてキャリアアップを考えておくことが大切です。

40代経理職の場合

40代経理職の平均年収は500万円程度となります。40代ともなれば、早い人であれば、経理部長として活躍している年代となります。40代ともなれば、経理職としてはかなりのベテランということで、すでに様々な資格を取得したりと、企業の戦力として活躍しているはずです。

そのため、基本給に加えて、様々な手当などが支払われることになります。また、決算期などには、会計監査人からの質問に応えて会社の経理の方法について質問に応えたり、ガバナンスのあり方について議論をしたりなどすることができる程度の実績は積んでいることになります。その分、残業も多くなりますし、業務の量も増えますが、年収は一般の企業の1.2倍から1.5倍程度になっているのが普通です。

50代経理職の平均年収

50代経理職の平均年収は600万円程度となります。50代の経理職ともなると、会社経営者に会社の財務状況などについて一通り説明できる程度のスキルは身につけているはずです。経理職は実績に応じて給与が支払われますから、経験をかなり積んでいると考えられる50代の経理職の年収は最も高くなります。50代以降、給料が伸びていくことは珍しく、ここからは下降していくのが普通です。

企業規模別経理職の年収

次に、企業規模別に経理職の年収を整理していきます。企業規模が大きくなればなるほど、経理職に任される仕事も難しくなる傾向にあります。高い専門性が求められる仕事も多くなることから、企業規模が大きい会社ほど、経理職の年収は高くなります。以下では、大企業勤めの経理、中小企業勤めの経理、フリーランスの経理に分けて説明を行っていきます。

大企業の場合

大企業の場合、経理職の平均年収は600万円程度と高くなる傾向にあります。大企業の経理職の年収が高くなるのは、記帳業務以外の業務が増えるからです。たとえば、予算の策定や経営戦略の練り直しなど、経営者の意思決定をサポートする部門としての役割を担っているからです。

中小企業の場合

中小企業の場合、経理職の平均年収は400万円程度と低くなりがちです。中小企業の経理職の年収が低くなるのは、記帳業務が業務の中心となっているからです。

近年では、会計ソフトを活用することで効率的に経理業務を行うことができるようになっています。そのため、わざわざ優秀な人間を高い給与を払って雇わなくとも、会計ソフトにあらかじめ投資しておけば、おおよその仕訳処理は誰にでもできてしまいます。

フリーランス経理の場合

フリーランス経理の場合、平均年収は300万円に収まります。フリーランス経理という仕事が認知されるようにはなってきているものの、まだまだ経理一本で十分な年収を得ることができるようにはなっていません。

その理由は、近年の取引が複雑になりすぎて、1人の経理だけで一つの会社の経理を任せることは難しいからです。また、ガバナンスの観点からも、1人のフリーランス経理に会計処理を任せるというのはリスクがあります。そうしたリスクを回避したいという一定のニーズがあることから、まだまだフリーランス経理という働き方は広がっていないのが現状です。

フリーランス経理の平均年収は300万円程度であるものの、複数の企業から経理業務の依頼を受けているような人であれば、年収は400万円から500万円程度になります。フリーランス経理の場合、どれだけ仕事を受けられるかによって、年収も大きく変わってくることになります。

信頼が重要な世界であるので、いきなりフリーランス経理として活躍することができるようになるというよりも、これまで培ってきた経験や横のつながりによって年収は大きく変動することになりそうです。

経理職年収アップのためには資格を取ろう!

経理職で年収を高めることを目指すなら、積極的に資格を取得するのがおすすめです。会社によっては、資格取得者には手当を用意しているところもありますし、社員教育の一環として資格の取得をサポートしているところもあります。そうした制度を活用することで自分のスキルを高めておくことが経理職の人にとっては重要です。

会社のなかで経理職としての限界が見えたとしても、その実績と資格があれば比較的容易に転職につなげることができます。逆に、実績もなく、資格もないという状態となってしまうと、転職したくてもできないということになりかねません。

したがって、経理職の年収をアップするためには、きちんと経験を積んで実績をつくっていくとともに、資格をとって自分の能力を高めていくことが大切です。

経理職の未来

AIが発展することによって、経理職の仕事は将来なくなると言われています。ここで言われている経理職の仕事とは、記帳業務のことです。記帳業務はAIによって代替される可能性が高くなっています。そうなると、経理職に未来はないのでしょうか?状況はむしろ逆です。経理職はこれまで記帳業務を中心に業務を行ってきました。

しかし、記帳業務がAIに任せられるようになれば、会計や税務の知識を活かして、企業の戦略を立案したり、特定の期間の売上高を予測したりと、記帳業務ではない創造的な業務にリソースをさくことができるようになります。したがって、経理職の未来はAIによって奪われるというよりも、自由になると考えることができます。

経理職が自由となって創造的な業務に取り組めるようになるためには、記帳業務だけではなく、財務諸表を分析して経営戦略を立案したりするような能力が必要です。そうした能力を鍛えておくことが、今後経理職として活躍していくためには大切です。

この記事を書いたライター

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