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40年ぶりの相続法改正について、ポイント4つを徹底解説!

HUPRO 編集部
40年ぶりの相続法改正について、ポイント4つを徹底解説!

相続法について、その改正点を徹底解説!平成30年7月に相続法が大きく改正にされました。
配偶者をなくした方がそのまま自宅で安心して暮らせるように改正されています。このほかにも様々な改正があります。相続法の改正は、実に40年ぶりとなりました。今回は、相続法の改正のポイントをご説明していきます。

相続法改正ポイントは4つ!

大きく変わった点を挙げると以下の4つとなります。

①配偶者居住権を創設
②自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンでも作成可能に
③法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に
④被相続人の介護や看病で貢献した親族は金銭要求が可能に

この4つの改正ポイントについて、一つずつご説明していきます。

配偶者居住権を創設

配偶者居住権=配偶者の居住権を長期的に保護するための方策
ということになります。
自宅不動産の所有権を有する配偶者が亡くなったから、すぐに資産を整理して相続準備をする必要なく、そのまま自宅へ住み続けることができるということです。

以前の制度ですと、相続人が妻及び子というケースで、遺産が自宅(2,000万円)及び預貯金(3,000万円)だった場合、妻と子の相続分 = 1:1 (妻2,500万円 子2,500万円)となっていました。
これだと妻は自宅と預貯金500万円だけということになり、老後の生活に対して、現金が不足していて少し不安になります。

改正された内容とは?

配偶者は自宅での居住を継続しながらその他の財産も取得できるようになります。
相続分は、上記事例と同じ(自宅2,000万、預貯金3,000万を子一人と相続)とした場合、下記となります。

妻:自宅居住権1,000万円分+預貯金1,500万円分
子:負担付き所有権1,000万円分+預貯金1,500万円分

《配偶者居住権の価値評価について解説》
・簡易な評価方法で算出
建物敷地の現在価値-負担付所有権の価値(※)=配偶者居住権の価値

(※)負担付所有権の価値は、建物の耐用年数、築年数、法定利率等を考慮し配偶者居住権の負担が消滅した時点の建物敷地の価値を算定した上、これを現在価値に引き直して求めることができます。重要なポイントは、所有者は、負担消滅時まで 利用できないということです。その分の収益可能性を割り引く必要もあります。

配偶者居住権を創設

自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンでも作成可能に

2019年1月13日から施行された改正相続法により、自筆証書遺言の相続財産の目録部分をワープロやパソコンで作成することも可能になりました。注意すべき点は、ワープロやパソコンで作成した目録には各ページに署名押印が必要というとことです。

改正された民法(自筆証書遺言)をご紹介しておきます。

第968条
1 自筆証書遺言によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第997条第1項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全文又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書に因らない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。

3 自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に

今まで遺言書は、ほとんどの場合が自宅管理でしたが、紛失したり書き換えられたりと問題があったのですが、相続をめぐる紛争防止、自筆証書遺言をより利用しやすくするため、法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されることになりました。
以下に、法務省HPより改正した内容を掲載しておきます。

平成30年7月6日,法務局における遺言書の保管等に関する法律(平成30年法律第73号)が成立しました(同年7月13日公布)。

法務局における遺言書の保管等に関する法律(以下「遺言書保管法」といいます。)は,高齢化の進展等の社会経済情勢の変化に鑑み,相続をめぐる紛争を防止するという観点から,法務局において自筆証書遺言に係る遺言書を保管する制度を新たに設けるものです。

遺言書保管法の施行期日は,施行期日を定める政令において令和2年7月10日(金)と定められました。なお,施行前には,法務局に対して遺言書の保管を申請することはできませんので,ご注意ください。
参照:法務省ホームページ

被相続人の介護や看病で貢献した親族は金銭要求が可能に

配偶者の義両親を介護することがあります。今までは、実子の配偶者というのは相続人ではなかったのですが、介護や看病を行った場合には、実子が亡くなっていたとしても金銭の要求が可能となったのです。
参照:東京弁護士会ホームページ|すっきり早わかり相続法改正
参照:法務省ホームページ

この記事を書いたライター

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