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仕事に悩む会計士必見!現役会計士が答える仕事の覚え方

公認会計士 大国光大
仕事の覚え方

会計事務所の仕事は、わかっているようでわかっていない人が多いのではないでしょうか。なんとなく入ってみたものの、何から覚えていいのかわからない人も多いと思います。そこで、今回は会計事務所での仕事の覚え方について解説します。

会計事務所ではどんな仕事をする?

まず、会計事務所の一日の流れを紹介します。
会計事務所では、外回り担当と、事務所で作業をする担当に分かれます。前者は正社員で、後者はパートまたは正社員の一部となることが多いでしょう。

外回りの仕事

まず、外回り担当の一日の例を紹介します。
一日のうち、お客さんに回るのは1件から2件、多いと3件程度回るでしょう。その為に、出社したらお客さんの資料を確認します。お客さんを指導するための月次報告書や、試算表等は事前に準備をしておきます。

その後、近いところを順に回るか、事務所を経由して色々なところを回ったりします。また、事務所では申告書の作成や、クライアントや内勤スタッフが作成した帳簿をチェックします。外回りの仕事は、クライアントとのコミュニケーションが大事なので、一日中誰かと会話をしていることになるでしょう。

事務所内での仕事

次に、事務所内での仕事を紹介します。
事務所内の仕事で毎月存在するのが、記帳の仕事です。クライアントから預かった通帳コピーや領収書を順番に会計ソフトに入力していきます。毎月記帳を行うところもあれば、数か月分まとめて記帳をするところもあります。

自身で記帳を行ったら、担当者にチェックしてもらったり、他の事務員さんとクロスチェックをしたりすることになります。
また、簡単な申告書の作成や、給与計算を行う事務所もあり、記帳以外ではその事務所の特色のある仕事を行うことでしょう。

会計事務所での仕事の覚え方は?

会計事務所での仕事の覚え方は、一言で表すと、習うより慣れろとなります。
というのも、例えば「これならわかる!会計事務所の仕事」という本があったとしても、会計事務所は歴史のある事務所から若い所長が立ち上げた事務所まで様々です。それぞれの会計事務所は、所長が元々いた事務所のやり方を引きずっていることも多く、やり方は様々です。

よって、例えば外回りの担当であれば、最初の頃は先輩に同行して、どのような帳簿をクライアントに見せて、どのように話しているかを隣で聞くことになります。何度かそれを繰り返していくうちに、先輩のやっていたことを真似るようになって一人でも大丈夫なくらいになるでしょう。
また、帰りの車や電車などで疑問点を先輩にぶつければ、よほど丁寧に教えてくれることでしょう。

会計事務所での仕事の覚え方

勘定科目の覚え方

会計事務所で最初に頭を悩ますのが、どの勘定科目を使えばよいか、というところでしょう。簿記で習った勘定科目と実務で使う勘定科目は微妙に違います。例えば未払金と未払費用は簿記では使い分けていたのに、実務ではどちらか一方しか使わなかったりもします。

これらについては、去年の会計データが見れるはずですので、どの項目をどの勘定科目を使っているかを見て判断することとなります。
申告書についても、初めて見るクライアントの場合は必ず去年の申告書を見てから今年の作成に取り掛かります。

会計事務所の仕事を調べたい

今までの話は会計事務所に入社してからどのようにして覚えていくかというものでしたが、まだ会計事務所に入る前に色々と調べておきたいという人もいるでしょう。

そんな時には、まず知識としては簿記2級もしくは3級は必ず受からなくても勉強をしていることが前提となります。
その上で、「経理の一般常識」のような本を一冊買っておくとイメージが湧くかもしれません。

ただし、先にお話した通り会計事務所によって行う作業は異なるため、あくまでもどんな仕事をしているかを簡単に知るためのものですので、あまりじっくりと読み込む必要はありません。
また、簡単な内容でしたらこの記事のようにインターネットに色々な記載がありますので、適当に探してみても良いでしょう。

申告書作成業務を覚える

会計事務所の仕事の中でも最も難易度が高いのが、申告書の作成となります。
申告書の作成は、通常資格者や外回りを担当している人が主に作成するのですが、会計事務所の中には事務員さんや不慣れな担当者でも作成することがあります。

一見、難しそうで間違っていたら不安と思われるかもしれませんが、最近はソフトが優秀で、全く作ったことが無い人でもある程度作成できるようになっています。また、先ほどお話した通り、去年の申告書を見ながらで作っていればある程度のものは完成するでしょう。

申告書作成業務は、このようにソフトを使用し、昨年の申告書を見ることで、ある程度レベルアップするでしょう。
それでも不安な場合は、申告書作成実務講座等が専門学校の通信講座等でありますので、自分に合いそうなものを利用しても良いと思います。

まとめ

会計事務所の仕事の覚え方は、何といっても習うより慣れろ、です。また、最初は不安になるかもしれませんが、システムの力や去年の資料を借りれば、すぐに慣れるはずですのであまり心配はしないようにしましょう。

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この記事を書いたライター

公認会計士、税理士。監査法人東海会計社代表社員、税理士法人クレサス代表社員。大学時代に公認会計士旧二次試験に合格後大手監査法人に就職し、27歳で独立開業。国際会計と株式公開支援が専門。セミナーや大学で講師を務めたり書籍の出版も行っている。
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