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企業成長に欠かせない指標・従業員満足度(ES)とは?

HUPRO 編集部
企業成長に欠かせない指標・従業員満足度(ES)とは?

少子高齢化に伴い、優秀な人材の確保が難しいと言われる昨今、人気企業とそうでない企業の差がますます広がっていくといわれています。
給与や待遇だけでなく、仕事内容ややりがいなどをトータルに見た「従業員満足度」が高い会社には、優秀な人材が集まりやすいのが特徴です。今回は従業員満足度について解説します。

従業員満足度(ES)とは

従業員満足度とは、英語では「Employee Satisfaction」を略して、「ES」とも呼ばれます。企業を運営するにあたり、そこで働く従業員たちがどのくらい満足して働いているかを示す指標です。
従業員満足度を測る指標はいろいろありますが、主に、以下の観点から見ることが多いです。

・従業員の待遇(給与・福利厚生・休暇取得など)
・会社のマネジメント
・職場環境
・勤務時間
・仕事への意義とモチベーション

例えば、給与が高くても、業務内容がイリーガルに近いとか、職場環境が悪くて常にギスギスしているようでは、従業員満足度は高いとは言えないですし、逆に給与が低くても、休暇はしっかりと取れ、自分の仕事が社会の役に立っている手ごたえがあるような会社であれば従業員満足度は高いのではないでしょうか。

従業員満足度が高い会社の特徴

もしあなたが「会社で働くのが楽しい!」と思えるのであれば、従業員満足度は高いといえます。ただ、1人だけではなく満足して働いている人が多い会社は、活気があり、社員のモチベーションだけでなく、会社への忠誠心も高いのです。
若手社員の意見も柔軟性を持って取り入れ、成長の手ごたえがあります。組織としても風通しが良く、新しい考えを積極的に採用する
「この会社で働くことを誇りに思う」人材が多いほど、仕事に対するやらされ感がなく、自発的に働くため、生産性の高い仕事に取り組みます。

メンバー同士の関係も良く、結果的にパフォーマンスが高まり、取引先やお客様を大事にするので、顧客満足度も高まるでしょう。

こうした会社は、会社の規模や有名/無名に関わらず離職率が低いという傾向もあります。働きやすいので、なかなか人が辞めないのですね。

従業員満足度が低い会社の特徴

従業員満足度が低い会社は、満足度が高い会社の反対を考えてみればわかるかと思います。
社内の風通しが悪く、若手を育てるような気風もないような会社です。

例えばなにか施策を出したとしても、周りに潰されたり、積極的に推進されないような環境であれば、新しい考えを取り入れるようなこともありません。非合理的で旧態依然とした、よく言えば「昔ながらの習慣」のような無駄な業務が残っています。

あるいはいわゆるノルマ達成のみが大事で、顧客のことをまるで顧みない、却って不利になっても売れればよいという自分本位の営業を行っているかもしれません。

仮に給与水準が高かったとしても、社員として残るのはその給与のみをモチベーションとする、会社に対するロイヤリティの低い人材です。

会社として本当に残ってほしい人材は辞めてしまいます。大企業で福利厚生が高いと思われるよう企業でも、良く見ると離職率が高かったりするのが、従業員満足度の低い会社の特徴です。

従業員満足度(ES)が低い会社はどうなる?

従業員満足度が低い会社は、離職率が高く、良い人材が辞めるケースが多いと書きましたが、そうなると企業としては採用・教育にかけたコストがまるごと損失となってしまいます。

また、場合によっては開拓した顧客がついていってしまったり、その社員に影響され、他の社員も退職してしまったりと、連鎖的に退職が起こる可能性もあります。良い人材というのは会社のデータを見ています。離職率の高い会社には来たがらないでしょう。

結果的に、会社のために働いてくれる人がいなくなってしまうため、会社としての成長がなくなるという事態を招いてしまいます。

従業員満足度はどうやってはかるか

従業員満足度というのは「この測定方法が正解」というものはありません。

評価したい項目ごとにアンケートを作成し、回収した回答から統計的な分析をおこなって出すことが一般的です。

例えば、「今の仕事に意義や価値を感じられる」「当社の給与水準は同業他社と比較して、納得できる水準である」といった質問項目に対して
5.大いにそう思う
4.ある程度そう思う
3.あまりそう思わない
2.全くそう思わない
1.わからない
といったような段階的な評価項目にチェックしてもらいます。

質問内容については、従業員満足度調査を会社の経営においてどのような目的のためにするのかを明確化する必要があります。

例えば、離職率が高いのであれば「人事制度・処遇」や「コンプライアンス」「業務負荷」についてなど、退職事由につながるような内容を確認する項目を多めにするなどです。

従業員満足度調査について気を付けたいこと

従業員満足度調査は調査したことに満足していてはいけません。
調査結果をどのように経営に向けてフィードバックするかが大事です。経営層としては耳の痛い意見が多くあるかもしれませんが、しっかりと受け止める必要があります。

しかし実は「耳の痛い意見」を出してくれる従業員がいる方が、まだ会社に希望を持って意見しようという人材がいるということなので、希望があるといえるのです。

もし、反対意見を潰されたり、個人を特定して嫌がらせ人事や評価を行うような企業であれば、従業員も諦めて無難な評価をするようになります。形式的な従業員満足度調査を行う意味は見いだせず、お手盛りの評価に慢心していると、会社はいずれ傾いてしまうことになるでしょう。

この記事を書いたライター

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