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社会人から税理士になるには?受験資格や勉強法を解説

HUPRO 編集部
社会人から税理士を目指すための勉強法が知りたい!

社会人から税理士になるにはどうすれば良いのか知りたいのではないでしょうか。

社会人が働きながら税理士になるためには、税理士試験に合格し、2年上の実務経験を積む必要があります。ただし、税理士試験には受験資格があるため、誰でも受験できるわけではありません。税理士事務所や会計事務所で働きながら受験資格を取得し、勉強して合格を目指すことがおすすめと言えるでしょう。

今回は、社会人が税理士試験の受験資格を獲得する方法やおすすめの勉強法について解説します。

社会人から税理士になるには?

すでに社会人として働いており、税理士になることを目指す場合は、以下の3つの方法があります。
税理士試験に合格し、2年以上の実務経験を積む
弁護士・公認会計士の資格を取得する
税務署で23年以上働く

弁護士や公認会計士の資格を取得しておらず、税務署で働いているわけではない場合は、税理士試験に合格し、2年以上の実務経験を積む方法で税理士を目指すことになります。

税理士試験には受験資格があり、誰でも受けられるわけではありません。また、税理士試験に合格するだけでなく、2年以上の実務経験がないと税理士として働くことができません。

税理士試験の受験資格

税理士試験の受験資格は、以下の4つのうちいずれかを満たすことで得られます。

・学識による受験資格
・資格による受験資格
・職歴による受験資格
・認定による受験資格

大学で法律学か経済学に属する科目を1科目以上を履修していた場合は、学識による受験資格を満たしているため、税理士権を受験できます。

学識による受験資格以外で、社会人として働きながら税理士試験の受験資格を得る場合は、主に以下の2つの方法があります。

・日商簿記検定1級か全経簿記検定上級に合格する
・税理士事務所や会計事務所で2年以上働く

今働いている会社を退職して大学へ入学したり、税理士事務所や会計事務所へ転職したりすることが難しいという場合には、日商簿記検定1級の取得がおすすめです。

しかし、税理士になるための条件に税理士事務所や会計事務所での2年以上の実務経験があるので、税理士になるつもりなら税理士事務所や会計事務所への転職が最適と言えます。

今働いている会社で受験資格を満たせるのか、学識による受験資格があるのかによって、自分にとって最適な受験資格を得る方法を選択しましょう。

税理士試験の概要と難易度

税理士試験の大きな特徴は、科目選択制という制度です。
税理士試験の科目は全部で11科目ありますが、その中から5科目を選択でき、さらに一度に5科目全て合格する必要は無く、科目ごとに合格となり、一度合格した科目は、生涯有効となります。

試験科目は、それぞれ理論と計算に分かれていますが、その比重が試験科目によって異なります。また、試験科目によってボリュームも異なり、必要な簿記の知識にも差があります。自分の得意不得意や、将来のプランに合わせて、試験科目を選択することができるのです。

この税理士試験の科目合格制は、働きながら資格取得を目指す社会人にとって、大きなメリットと言えます。

税理士試験の受験を考えたとき、まず気になるのは試験の難易度でしょう。令和元年度の税理士試験の合格率(科目別の合計)は全受験者に対して18.1%でした。さらに5科目合格者の割合は2.5%となっており、かなり難関の試験と言えるでしょう。

5科目合格までに要する年数は人によってかなり差がありますが、順調にいけばおおよそ3〜5年での合格が一つの目安となっています。しかし、働きながらなどでなかなか勉強の時間が確保できないと、人によっては10年以上かかる場合もあります。

仕事を続けながら税理士試験を目指すのか、あるいは一度仕事を辞めて税理士試験の勉強に専念するのかによっても、当然、試験勉強にかけられる時間がかなり違ってきますので、その点について自身のキャリアプランとあわせてしっかり考える必要があります。

税理士試験の概要については下記のコラムでも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

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2年以上の実務経験が必要

税理士試験に合格しただけでは税理士として仕事をすることができません。税理士として登録するには、租税または会計に関する所定の事務に従事した経験が通算で2年以上必要です。実務経験がない場合は、試験に合格しても税理士登録できないのでご注意ください。

実務経験があっても、その期間が通算で2年以上でなければ登録は認められません。期間は通算で要求されるので連続して2年間ではなく、期間の合計が2年以上であれば足ります。また、試験に合格する前の実務経験も認められます。

つまり、受験資格を得るために税理士事務所などで働いていたり、実務を行いながら5科目合格を狙っている人などであれば、すぐに実務経験を充たすことができるということです。

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社会人が働きながら税理士試験に合格する勉強法

社会人の受験生割合が圧倒的に多い税理士試験ですが、社会人は学生に比べて、受験勉強に割ける時間がかなり限られています。少ない時間の中で受験勉強を積み上げ、最終的に5科目合格するためには、受験勉強を始める前に、綿密な計画を立てることがとても大切です。

予備校などが受験科目ごとに学習時間の目安を掲載していますが、そういった数字を参考にして、1年間でいくつの受験科目の勉強ができるかを割り出しましょう。

また、スケジュールを組むに際に必ず考えるべきことが、上記でご説明した科目合格制です。税理士を目指す場合、1年で5科目全てに合格する必要はありません。欲張り過ぎて全滅するよりも、1科目でも確実に合格することの方が直近のキャリアにおいても重要です。

どういうことかと言うと、税理士試験に1科目でも合格することで、税理士法人や税理士事務所への転職がしやすくなるのです。まずは1科目でも合格して、希望とする税理士法人や税理士事務所への転職を果たすことで、税理士への道が一気に近づきます。

勉強する時間を確保する

税理士試験に合格した人の話を聞いていると、やはり合格の秘訣は、日々の時間を確保して、忙しい中でもいかに直実に計画通り受験勉強を進めることができたかだと言えます。数年に及ぶ受験勉強は自身の意志だけでは、なかなか上手くいきません。大事なこととして、受験勉強を習慣化することと集中する環境を整えることの大きく2点が挙げられます。

受験勉強の習慣化

受験勉強を続けることができる人は、勉強を習慣化しています。「朝の通勤時間は○○の勉強にあてる。」「昼休みの食後30分は○○の暗記をする。」といった感じで、毎日同じ時間に勉強をすることを習慣化することで、自然と勉強を始めることができるようになります。

これが「もし時間が空いたら、○○の勉強をしよう。」と参考書をカバンに入れておくだけでは、なかなか参考書を取り出すタイミングが現われないものです。決まった時間に勉強ができるよう予め決めておき、それを習慣化させることが大事です。

集中して勉強する環境を構築する

人は誘惑に弱いものです。勉強をするつもりで参考書を開いたのに、携帯電話が気になって手に取ったら、SNSを次から次へと見ながら、気が付いたら1時間経っていたなんて経験は誰にも覚えがあるのではないでしょうか。勉強をするときは、携帯電話やテレビからは離れて、手の届くところは参考書のみにするよう徹底しましょう。

また、なかなか家では集中できない人も多いと思いますが、予備校の自習室やカフェなど自分が集中できる環境を見つけ出すようにもしてみると良いでしょう。

予備校や専門学校を利用する

急な残業があったり、会社の飲み会があったり、計画通りには進まないのは社会人として働く人の共通の悩みではないでしょうか。ただ、言い訳ばかり言っていても受験勉強は進まないし、税理士試験も待ってはくれません。

ここは、予備校をペースメーカーとして利用するのもひとつの方法だと思います。数十万円の受講料も、税理士になることができれば、あっという間に取り戻すことができるでしょう。お金を自分へ投資することで目標に近づけるのであれば、予備校という環境を積極的に利用するのも必要と言えます。

税理士試験の各科目ごとの勉強法

では、具体的に税理士試験の各科目ごとの勉強法について考えてみましょう。
今回は誰もが共通で受験する税理士試験の必修科目である「簿記論」と「財務諸表論」についてご紹介します。

簿記論の勉強法

一般に、簿記論合格に必要な勉強時間は450時間と言われています。日商簿記1級合格直後であればそこまでは要さないかもしれませんが、最低でも450時間は必要と考えておいたほうが無難でしょう。

簿記の勉強について今まで一切してないという人は、簿記の基礎から学ぶために簿記3級や2級の勉強から始めるのもおすすめです。市販のテキストも充実していますので、スムーズに勉強を開始できるでしょう。

また簿記論の試験の特徴としては、制限時間に対して出題される問題量が圧倒的に多い点が挙げられます。1から順に解いていくのではなく、とにかく解ける問題を確実にこなしていく力が求められます。そのため、過去問や答練を何度も繰り返し行い、とにかく問題を解くことに慣れることが重要と言えます。

実際に税理士試験に合格した税理士の方の簿記論の勉強法についてまとめたコラムをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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また、簿記論の難易度や簿記1級の試験との違いについてはこちらのコラムでご紹介しています。

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財務諸表論の勉強法

財務諸表論も簿記論と同じく合格に必要な勉強時間の目安は450時間と言われています。簿記論との大きな違いは、簿記論は全て計算問題ですが、財務諸表論は計算と理論が50%ずつの出題となります。

計算問題は出題形式がある程度固定化されているので、比較的点数が取りやすく、合否の差を生むのは理論であることが多いです。そして、理論で重要なことはポイントの暗記です。
とにかく試験範囲が広いので、テキストの読みこみや、自分なりの要点まとめノートを作るなど、暗記が効率的に進むやり方を決めておくと良いでしょう。

財務諸表論の理論の勉強方法についてはこちらのコラムでより詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

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また、実際に税理士試験に合格した税理士の方の財務諸表論の勉強法についてまとめたコラムをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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税理士試験合格には、まずは必修科目である簿記論と財務諸表論の2科目の合格が絶対条件ですので、しっかりと確認しておきましょう。
そして、これらの会計2科目は大前提で、それ以外に選択必修科目と選択科目として税法科目にて3科目の合格が必要となります。税法科目については会計大学院にて2科目免除となる方法もありますので、その辺りの選択もかなり重要です。

税法科目の勉強方法についてはこちらのコラムで解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

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まとめ

今回はキャリアアップのために税理士試験を考え始めた社会人の方向けに、税理士試験に合格するまでの道のりについて、税理士試験の概要と具体的な勉強法を中心にご紹介しました。

税理士試験に合格するまでは、数年からあるいは10年以上にも及ぶ長い道のりですが、しっかりと勉強法を自分の中で確立することで、その時間を短縮させることができます。ぜひ、今回の内容が税理士試験の勉強に役立つことができれば幸いです。

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この記事を書いたライター

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