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監査法人の役割とは?監査証明業務やコンサルティング業務を解説

HUPRO 編集部
監査法人の役割とは?監査証明業務やコンサルティング業務を解説

監査法人で働きたい人と思う人も多くいると思いますが、実際の監査法人の役割がどんなものなのかについては、イメージしにくいものです。監査法人の役割について、詳しく紹介していきます。今回は、監査法人が企業で監査をする際に、どんな役割を果たすのかについて詳しく解説していきます。

監査法人の行う会計監査とは?

監査法人が行うのは、公認会計士にしかできない企業などでの会計監査です。
きちんと法律や基準に基づいて決算報告書の財務諸表や計算書類が記載されているのかを確認し、報告し、証明する役割を担います。

独立性のある第3者立場で、株主に対して報告し証明する責任のある仕事をします。

監査には法定監査と任意監査があり

監査には、法定監査と任意監査があり、法定監査は、法律によって監査が義務付けられた企業・団体が行うものです。また、上場企業の場合、財務諸表の監査だけでなく、正当な財務諸表を作るための社内体制や手続きについても、内部統制監査を必要とします。

一方、任意監査の場合は、株主や経営者が任意で行う監査となります。

主な監査証明業務とは

監査法人が主に行う、監査証明業務とは何か、から紹介していきます。企業や団体などの決算書、財務諸表や計算書類が正しく作られているのをチェックし、証明するのが大きな役割です。

内容は、5つあり、

・監査契約前の予備調査
・監査計画の立案
・各四半期のレビュー業務
・年度末監査
・証明業務、決算期以外の業務

になります。

最初に、監査契約をする際に、その予備調査として対象のクライアントのことを下調べします。企業や団体の事業内容、組織体制、株主構成、決算書を事前確認してから、監査契約を結ぶのが手順です。

それから、監査計画を立案し、監査チームを編成し、重要項目を検討していきます。途中でクライアントに出向く往査範囲・往査時期についても計画します。

チームで約1年間にわたって担当をして報告

監査はチームで行われることが多く、それぞれが役割を負って実施されます。監査計画から決算報告まで約1年を通して行われることが多く、計画性が大切な業務です。

決算の四半期に当たる時期が来たら、四半期レビューのチェックをして、上場企業の場合には報告の必要があります。年度末の監査では、さらに詳しい財務諸表のチェックなどをするのですが、主に下記の内容を行います。

・各種契約書
・請求書、領収書、通帳の確認
・売上、利益の分析とチェック
・実査、棚卸

に立ち合います。

また、決算期以外の業務としては、クライアントの本社・支店を訪問。期中取引の確認を行い、決算期だけではなく、年間を通してクライアントを往査していく業務があります。

そして、期末監査の時期には、会社経営者や監査役と面談し、金融商品取引法・会社法それぞれの監査報告書を提出し、監査意見を表明して報告。その後、株主総会で、株主に対して決算書類、計算書類などの報告を行うと、全ての業務を終了します。

チームで約1年間にわたって担当をして報告

監査法人には、非監査業務の役割も

監査法人には、これらの監査業務だけでなく、また非監査業務の役割もあります。
例えば、

・株式公開支援業務 (IPO)
・M&A(合併・買収)に関するアドバイザーとして被買収企業の調査
・内部統制監査、構築支援
・危機管理
・IFRS(国際会計基準)導入支援
・システム監査
・原価計算業務
・決算早期化のアドバイザリー
・CSR(企業の社会的責任)の指導・助言
・地方自治体に対する包括外部監査
・その他・特定目的の調査

などが業務です。

内容はとても幅広く、クライアントに対して、アドバイスをする役割となり、「アドバイザリー」業務とも言われるものです。監査法人の、専門的な知識を活かしたアドバイザー的な役割については、これからもっと増えていくことでしょう。

監査法人のコンサルティング業務も一つの役割

また、監査法人は、監査証明業務、非監査業務以外にも、コンサルティング業務も行えます。

会計の専門家ですので、財務・経理について相談に応じることも、一つの役割です。財務関係の調査の必要性や財務・経理についての内容や社内体制のアドバイスなど、コンサルティング業務も担います。ただし、監査証明業務を行うクライアント対象には、独立性を保つためにコンサルティング業務は行えないようになっています。

まとめ

監査法人の役割について紹介しましたが、監査法人は、主に会計監査を行いますが、それだけではなく、幅広い役割を担います。財務・経理の会計の専門家としての役割もあり、非監査業務も行いますし、コンサルティング業務も行えます。様々な役割をクライアントの企業や団体で担うことも、これからますます多くなってくるでしょう。

チームで監査を行い、長い期間を通して実施していきますので、監査法人の役割は、大切なやりがいのある業務です。独立性のある第三者的な立場として、監査法人の役割は、今後もとても重要なものと言えるでしょう。

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