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特定社会保険労務士とは?試験は難しい?

HUPRO 編集部
特定社会保険労務士とは?試験は難しい?

特定社会保険労務士とは何か知っていますか?社会保険労務士との違いについても、知ってみたいでしょう。最近注目されている、特定社会保険労務士の仕事内容や特定社会保険労務士になるための試験も紹介します。今回は、特定社会保険労務士について、詳しく解説していきます。

特定社会保険労務士とは?

まず、特定社会保険労務士とは、労使間の労働関係の紛争の際に、裁判外紛争解決手続き制度によって業務を行う社会保険労務士です。労使間の紛争の際に活躍する、特定の解決手続きができる社会保険労務士となっています。

裁判外紛争とあるように、裁判ではなく、労使の当事者同士の話し合いで、トラブルの解決を目指します。

社会保険労務士との違いは?

社会保険労務士】は、労働・社会保険の問題について、行政機関などに出す書類の作成や、日常的な企業の人事や労務管理などに関する処理業務が主な業務です。

特定社会保険労務士】は、個別労働関係紛争の解決手続きを代理するなど、「紛争解決手続き代理業務」が主で、この代理業務が行えるかどうかです。

紛争解決手続き代理業務とは?

特定社会保険労務士が行える「紛争解決手続き代理業務」とは何なのでしょうか。「紛争解決手続き代理業務」が行えるには、特に司法に詳しく、労働法規に精通していることが必要です。

増え続ける個別労働トラブル

個別労働紛争解決制度での総合労働相談件数を見てみると、平成30年度では、年間111万件を超える労働紛争があったことになっています。年々増え続け、民事上の個別労働相談件数も26万件を超えています。

一番多い労働トラブルの内容は、「いじめ・嫌がらせ」が7万件を超える結果です。労使間における「いじめ・嫌がらせ」のトラブル件数には、驚きでしょう。次に、自己都合退職や解雇についてのトラブルが多く、紛争になっています。件数の多さを見ると、企業内で特定社会保険労務士をおきたくなる現状もよくわかるでしょう。

企業側から特定社会保険労務士を要望するケースも

労使間の大きなトラブルにならないように、リスクマネンジメントのために、企業側から特定社会保険労務士を要望するケースも、最近では増えています。社会保険労務士に、さらに「紛争解決手続き代理業務」を期待することが多くなっています。

特定社会保険労務士はどの位いるのか?

実際に、特定社会保険労務士は、どの位いるのかも、気になるでしょう。平成22年の段階で、特定社会保険労務士有資格者は、1万人以上です。また、この中には、特定社会保険労務士登録は、していない有資格者も存在しています。実際には、社会保険労務士の4分の1以上が、特定社会保険労務士の資格を取っている数字です。

特定社会保険労務士はどの位いるのか?

特定社会保険労務士になる試験内容と難易度は?

実際に、特定社会保険労務士になるには、どうしたらいいのでしょうか。既に社会保険労務士の人が受験でき、厚生労働大臣によって定められた研修を受け、「紛争解決手続き代理業務試験」に合格する必要があります。

1年間に900名ちょっとが受験し、60%程度が合格します。厚生労働省と社会保険労務士連合会で行われる試験で、試験内容は、個別労働関係紛争の事例についての内容が出されます。労働法規に乗っ取って、専門的解決能力と実践的知識が問われるような問題です。社会保険労務士の権限と倫理についての設問もあります。

まとめ

現在、労使間の紛争は多種多様になり、その解決へのニーズは、とても高まってきています。社内における「いじめ・嫌がらせ」という内容のトラブルも今後も続き、男女雇用機会均等法、育児介護休業法、短時間労働や派遣労働者などのトラブルなど、さらに複雑な紛争も益々増加するでしょう。

それらのトラブルのリスクに、専門的に対応する人として、また、裁判にならないように解決する人として、特定社会保険士は、大切な人物です。特定社会保険労務士へのニーズは、これからも、益々増え続けます。

より専門的な資格が必要となる将来に向けて、資格を取る難易度は、それほど簡単とは言えないでしょう。しかし、社会保険労務士だけでなく、ぜひプラスして取得しておくといい資格です。

この記事を書いたライター

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