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シフト勤務の雇用保険の加入要件は月87時間以上の勤務

HUPRO 編集部
シフト勤務の雇用保険の加入要件は月87時間以上の勤務

雇用保険の加入要件がパート・アルバイトにも適用される場合、31日以上の雇用見込みのほかに、週に20時間の所定労働時間が必要です。それでは勤務体系が不規則なシフト勤務の場合は、どのように算出するのでしょうか。題名にもある通り月に87時間がその加入要件になっていますが、なぜ月に80時間ではないのでしょうか?本記事ではシフト勤務の方の雇用保険の加入要件について解説します。

まずはおさらい・パート・アルバイトの雇用保険の加入要件

雇用保険の加入要件は、次の要件をともに満たせば、「パート」や「アルバイト」という名称、事業主や労働者の希望の有無にかかわらず、被保険者として加入義務があります。

① 1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。
② 31 日以上の雇用見込みがあること。

この条件はどちらかではなく、両方が満たされることが必要です。
31日以上の雇用見込みとは、勤務日数には無関係です。仮に月に10日間の勤務であっても、その雇用形態の終了が明記されていない場合はあてはまります。

しかし、雇用見込みが 31 日以上あったとしても、1週間の所定労働時間が 20 時間未満(1日5時間の勤務を週に3回など)であれば被保険者とはなりません。

「所定労働時間」とは、残業時間や休憩時間を含まない勤務時間のことです。
例えば、9:00~17:00の勤務で、途中に休憩が1時間あったとしたら、所定労働時間は7時間となり、週に3日出社すれば21時間ですので、要件を満たすことになります。

シフト勤務の場合はどうなる?

パートタイマー・アルバイトの場合は、その雇用形態によっては1週間や1カ月ごとに希望によって勤務スケジュールが変わるシフト勤務形態の場合もあります。

(1)雇用契約を確認しよう

その場合は、まず雇用契約を確認します。
雇用契約上の所定労働時間が週に20時間以上であれば雇用保険の加入対象になります。
シフトの都合で、20時間以下になる週があっても問題ありません。

逆に雇用契約上の所定労働時間が週に20時間以下であれば雇用保険の加入対象になりません。
シフトの都合で20時間以上働く週があったとしても、加入要件を満たすことはできません。しかし、毎週20時間を超える勤務が常態化しているようであれば、一度事業主に確認する必要した方が良いでしょう。
所定労働時間は残業を含みませんので、契約よりも勤務時間が長い場合でも、残業代が支給されているようであれば雇用保険の加入対象外になります。

(2)特に定めがない場合は平均値をみてみよう

1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合には、当該1周期における所定労働時間の平均を1週間の所定労働時間とします。各週の平均労働時間が20時間以上になる場合が対象です。

(3)1ヶ月の労働時間で見る場合の注意事項

1週間の所定労働時間が20時間以上であるなら、月間労働時間が80時間以上あれば雇用保険の加入要件を満たしそうに思いますが、そうではありません。

というのも、雇用保険における失業給付を受給できる条件には「1ヶ月に11日以上出勤している月を1ヶ月とカウントする」という決まりがあります。

もし、月80時間で雇用保険加入をしてしまうと、1日8時間働く人の1か月の勤務日数が10日という勤務形態も対象になります。しかし1ヶ月に10日間の勤務では、雇用保険を払ったにもかかわらず支給要件を満たさないので、肝心の失業手当を受け取れないケースが出てきてしまうのです。

そこで、1か月の所定労働時間で雇用保険の加入要件を見る場合は「12 分の 52 で除して得た時間」をもって加入要件とします。

週20時間×52÷12=86.66666666…

となるので、月87時間以上の勤務であれば、雇用保険の加入対象になります。

出典:ハローワークからのお願い

(4)年間労働時間で見る場合の注意事項

あまりないケースですが、年間で所定労働時間が決められているケースも同様です。
1 年の所定労働時間を 52 で除して得た時間を、それぞれ1週間の所定労働時間とします。

年間の所定労働時間を52で割った場合に20時間を上回る必要があるので、
52×20=年間1040時間以上の勤務であれば雇用保険の加入対象となります。
こちらも月で割ると 1040÷12=86.6666666…

となるので、やはり月87時間以上の勤務であれば、雇用保険の加入対象になります。

出典:ハローワークからのお願い

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この記事を書いたライター

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