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正社員本採用の前にある試用期間って?

HUPRO 編集部
正社員本採用の前にある試用期間って?

求人条件を見ていると「試用期間あり」と書かれていることがよくありますが、この「試用期間」とはどういう意味なのでしょうか?今回は本採用との違いや待遇について、詳しく解説します。

試用期間とは?本採用とどう違う?

試用期間は、「解約権留保付雇用契約」といわれることもあります。
会社側の意思によって解約することもできる権利を留保している雇用契約を結び、その会社の社員として的確かどうか判断するために、 実際に仕事を行ってもらい、職務能力などを判断した上で正式採用するかどうかを決める一定の期間です。

ただし、どのような場合であっても解約することができるわけではなく、試用期間の性質に照らして、採用前に知ることのできないものなどを理由とする必要があります。

ほとんどの会社は筆記試験と面接で入社試験を行っていますが、自社の社員としての適性を測るには実際にメンバーと仕事をしてもらうのが一番見分けやすいからです。

最近ではインターン制度もありますが、試用期間については正式に雇用契約を結び、給与などが保証されるところがインターンとは異なります
試用期間の長さに関する定めは労働基準法上はありませんが、大体1~6ヶ月程度のところが多いです。職種によって異なる場合もあります。

試用期間を設けている会社は多いですが、 法令上の定めは設けられていません。そのため、試用期間がある場合は、それをどのくらいの期間設けていることが分かるような形で労働条件を締結する必要があります。

労働契約書を交わす前に、就業規則や雇用契約書にきちんと明記してあるはずなので、しっかりと内容を確認したうえでサインするようにしましょう。

また、試用期間を延長する場合も再度契約が必要になります。会社側からの一方的な通達ではなく、あくまで互いの同意が必要なのです。

なお、紹介予定派遣の場合は、試用期間を設ける必要性が低いと考えられますので、厚生労働省は試用期間を設けないように指導しています。【労働者派遣事業関係業務取扱要領第8 17(7)】

試用期間とは?本採用とどう違う?

試用期間の時の給与や社会保険は?

試用期間は、本採用することを前提に労働契約が締結されている状態です。そのため、残業代含む給与の支払いや各種社会保険の加入は会社側の義務となります。

特に社会保険については、これから先の失業保険や老齢年金の受給期間に響いてくるため、確実に加入しているかどうか確認してください。

なお、試用期間の賃金については労働基準法15条の明記事項となっているため、最初の労働条件を示す必要があります。

その際に、試用・研修期間だからといって、各都道府県の最低賃金を下回ることは違法になりますので、要確認です。仮にその会社の就業規則に定められていたとしても、労働基準法は就業規則よりも強い規定です。

まずは、会社に相談し、埒が明かないようであれば労働基準局などに相談してみてください。

しかし、現実問題として、そのような会社であれば戦うよりも転職した方が、かかる時間と労力を考えると自分にとっての解決が早いかもしれません。一度就職が決まっても、前職の失業手当の期間内であれば、残りの日数分の失業手当を受給できる場合があります。ハローワークに相談してみましょう。

試用期間でクビになることってあるの?

試用期間中とはいえ、雇用契約を締結している状況です。そのため、簡単には雇用契約の解約を行うことはできません。

しかし、試用期間の「解約権留保付労働契約」という性質から見ると、試用期間中の解雇は通常の解雇よりも広い範囲で解雇の自由が認められています。

客観的で合理的な理由が存在し、社会通念上相当と是認できるものでない場合は、権利を濫用したものとして無効になります。【労働契約法第16 条】
具体的には、経歴詐称や、業務に対する明らかな能力不足、健康不良など、業務を継続することが客観的に認められるような場合です。

試用期間中の解雇については、最初の14日間以内であれば即時に解雇することができることになっています。しかし、14日を超えて雇用した後に解雇する場合には、原則として30日以上前に予告をしなければなりません。

例えば、1月1日採用で、3ヶ月の試用期間中の場合、1月15日より後に解雇する場合は、少なくともあと30日間は雇用され、2月14日以降でなければ解雇できません。
もし、予告をしない場合には、平均賃金の30日分以上の「解雇予告手当」を支払うことが必要となることが、労働基準法第20条、第21条に定められています。
出典: 厚生労働省 モデル就業規則

試用期間中の解雇については、就業規則にその旨が定められていることが多いです。スキル不足については、勉強する姿勢を見せ、遅刻や欠勤についてはよほどのことがない限りしないように心がけましょう。

なお、試用期間中に特に問題なく勤務していたにも関わらず、本採用を見送られた場合も、事実上の解雇に相当するため、正当な理由が必要になります。

試用期間中に退職したいと思ったら?

会社側からでなく、自分で「働いてみたら思っていたのと違った」ということもあります。しかし、試用期間だからといっていきなり出社しないことはできません。そのような場合は、正社員と同様退職の申し出を行う必要があります。退職予定日の2週間前までに申し出を行うようにしましょう。

会社側としても、退職者の欠員補充を行う必要がありますので、極力早い段階で退職の意思を伝えることをおすすめします。

まとめ

試用期間といっても、実態としては「期間の定めのない労働契約の初期の期間」にあたります。会社側にとっては本採用よりも解雇しやすい状況ではありますが、雇われる側としても試用期間にどのように扱われるかによって、その会社の労働者の取り扱い方を見ることができるチャンスともいえるのです。

試用期間だからといって、賃金が払われなかったり、社会保険の未加入など不当な扱いをされたりするようであれば、本採用されたとしてもその先の待遇もおのずと見えてくるのではないでしょうか。

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