3号業務に携わりたい社会保険労務士にオススメの転職先は？

社会保険労務士は、企業の人事、労務管理や社会保険に関して、諸監督署への手続きを担ったり、コンサルティングを行ったりするエキスパートとして国から認定を受ける国家資格です。働き方改革等で国の制度が変わっていく中、社会保険労務士の需要は高まっており、社会保険労務士事務所はもちろん、事業会社やコンサルティング会社でのキャリアパスが確立され、転職・キャリアの選択肢は多数存在するため、希望のキャリアプランや年収を実現するためには転職先の選択がより重要になってきています。

社会保険労務士の業務の中でも、特に3号業務に携わりたい方の転職先の選び方やキャリアパスについて解説します。

• 社会保険労務士の3号業務の転職における市場価値は？
  • 社会保険労務士の3号業務とは？
  • 3号業務の採用需要・市場価値は？
• 3号業務に携わりたい社会保険労務士の転職先別キャリアパス
  • 転職先①：大手社会保険労務士事務所
  • 転職先②：3号業務を中心に行う、中小社会保険労務士事務所
  • 転職先③：コンサルティングファーム・コンサルティング企業
  • 転職先④：会計事務所・税理士法人と併設型の社会保険労務士事務所
• 3号業務に携わりたい社会保険労務士の転職のポイント

社会保険労務士の3号業務の転職における市場価値は？

社会保険労務士の3号業務とは？

社会保険労務士は、社労士法2条に規定された「1号業務」「2号業務」「3号業務」の三つの主たる業務があります。1号業務は労働保険や社会保険に関する必要書類の手続き代行、2号業務は就業規則や労働者名簿等の帳簿書類作成、3号業務は人事・労務関係の相談・指導(コンサルティング)業務です。

1号業務・2号業務は社労士の独占業務ですが、3号業務はそうではないため、社会保険労務士事務所の中でも、1号業務・2号業務を中心にしているところがまだまだ多いです。

3号業務の採用需要・市場価値は？

1号業務・2号業務は独占業務ではありますが、決まった正解があり企業が社内で対応する事例も増えてきています。一方で3号業務は、知識をもとに事例に応じて解決策が異なってくるため、誰がやるかで差が出やすく、人事労務のプロフェッショナルである社会保険労務士が提供できる付加価値が多いため、採用需要は増えています。

年収についても、3号業務に携わっている社会保険労務士の方が高い傾向にあり、社労士有資格者に人気の業務です。

3号業務に携わりたい社会保険労務士の転職先別キャリアパス

転職先①：大手社会保険労務士事務所

大手社会保険労務士事務所では、1号業務・2号業務の業務オペレーションを効率化しており、3号業務を中心に担当できることが多いです。

大手の場合、平均年収がきちんとあがりやすい傾向にあります。また、大手社労士事務所は大企業を取引先にしており、大企業の相談や指導という貴重な経験を積むことができる場合も多いです。

将来的には大手企業の社内人事労務担当やコンサルティングファームへのキャリアパスも考えられるため、勤務社労士としてキャリアアップしていきたい方に人気の転職先です。

転職先②：3号業務を中心に行う、中小社会保険労務士事務所

非大手の中小規模の社労士事務所では、独占業務である1号業務・2号業務ではなく、3号業務をメインサービスとしている社労士事務所が増えてきているため、社労士事務所次第では十分に3号業務の経験を積むことができます。

平均年収は、1号業務・2号業務を主としている社労士事務所とあまり差はありません。
スキルの観点では、3号業務を担当できる場合、他の選択肢に比べると、人事労務業務に特化し、担当企業数分の事例を見ながら経験をコンサルティングに活かすことができるので、効率的にスキルを伸ばしやすいです。

社労士事務所は好きだけれど3号業務に携わりたい方や人事労務領域に集中してコンサルティングスキルを伸ばしていきたい方にオススメの転職先になります。また、中小企業顧客を中心に経験を積めるため、独立希望の方にもいいでしょう。

転職先③：コンサルティングファーム・コンサルティング企業

コンサルティング企業で、社会保険労務士としての専門性を活かして3号業務に携わるという有資格者の方が近年増えています。

コンサルティング企業の特徴として、社労士事務所に比べて、経営や資金繰りなどのコンサルティングも平行して行うことが多く、より経営者に近い立場で人事労務の相談・指導をすることができ、経営コンサルティングの総合力を高めることができます。

独立希望の方や、人事労務領域を超えて管理部長や経営者になりたい方にオススメの転職先です。

転職先④：会計事務所・税理士法人と併設型の社会保険労務士事務所

転職先③に近いですが、会計事務所や税理士法人とグループの社会保険労務士でも3号業務に関与することができます。

会計事務所での既存顧客を中心にサービスを提供するため、営業や関係構築が必要ないのが特徴です。小規模で、3号業務のみを請け負っている社会保険労務士事務所もあり、求人数自体は多くはないですが、穴場の転職先といえるでしょう。

3号業務に携わりたい社会保険労務士の転職のポイント

3号業務に携わりたい社会保険労務士の転職では、「実際の業務内容・割合はどうなっているか？」「顧客はどういった業界・業種が多いか？」など、転職先の勤務の実情や業務内容について詳しく知る必要があります。また、そうした項目は一般的な求人サイトや HP には記載されていないことも多く、転職エージェントを有効に活用していく必要があるでしょう。

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