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やりたいことは全てやる、公認会計士試験に合格したプロバスケ選手の生き方

HUPRO 編集部2019.06.20

当時、バスケットボール日本代表選手でありながら、26歳のときに公認会計士試験に合格された岡田優介さん。現在もBリーグの現役プロバスケットボール選手として活躍されながら、公認会計士やその他にも多面的に活動されており、その事業内容や公認会計士試験当時のお話などをHUPRO編集部がインタビューしてきました。

公認会計士を目指したきっかけ

—学生時代はどのような学生でしたか?

プロバスケットボール選手を目指し、スポーツ推薦で高校も大学も入学しましたが、勉強も頑張りたいという思いはあったので、常に文武両道を心がけていました。

—会計士を目指した経緯を教えてください

公認会計士を目指すことを決めたのは大学3年生のときです。
大学の単位をほぼ取り終わっていて、将来は、プロバスケ選手として自分にしかできないことにチャレンジしたいという思いになりました。軸足はバスケに置きつつ、多面的な視点を持ちながら、何か漠然と大きな力をつけ、単なるバスケ選手ではなく、希少価値があり、オリジナリティあるバスケ選手になりたいと考えていました。とにかく大きな力をつけたいという思いがありましたね。

また、バスケットボールは世界的にはすごく人気があるスポーツなのに、当時、日本ではリーグが分裂してしまったり、協会の不祥事があるなどして、そこまでメジャーなスポーツとして扱われていない現状がありました。そのことに対して、何かを変えたい、バスケ業界を盛り上げたい、そして、その中で自分が何か力になりたいという思いがありました。
そういった思いの中で、公認会計士という資格は一つの大きな武器になると考えたのが、公認会計士を目指したきっかけですね。

—公認会計士という資格を知った経緯は?

大学の購買部でパンフレットを見て知りました。正直、最初はとにかく何か難しいことにチャレンジできればなんでもよかったんですよね。そのときに色々な資格のパンフレットを見ていて、最難関の資格を取りたいなと思ったときに、弁護士や公認会計士の資格を見つけました。ただ弁護士はロースクールに通わなくてはいけないなど物理的な制約があり、バスケをやりながらだと難しく、そこで通信教育だけで学ぶことができる公認会計士の資格を取ろうと決めました。

—勉強によって練習量が落ちることはありませんでしたか?

バスケの練習量は全く落ちていないですね。空き時間で時間を確保することができたので、その時間を全て勉強に充てていました。あくまでも優先順位としてはバスケが一番で、バスケの空き時間でしか勉強はしていなかったです。

—試験勉強で大変だったことは?

大変なのはやはり覚える量が膨大だったことですね。高度な思考力が必要というより、単純に覚える量が多いので、忘れないための戦いという感じでした。
最初は新しいことをどんどん知れるので、モチベーションが高い状態を維持できるのですが、覚えれば覚えるほど、以前学んだことを忘れないようにするのが難しかったです。テストに受かるための勉強というのは、中には単純作業も多く、やはり面白いものではないというのはありますよね。でも、とにかく自分のモチベーションを高められるように工夫して、本当に早く受かりたいなと思いながらやっていました。

—試験勉強を始めてからどのぐらいの期間で受かるというイメージはあったのですか?

最初は3年ぐらいで合格したいと思っていましたが、やはりそんなに簡単なものではないということは勉強しながら感じていて、勉強を始めて5年目でやっと合格することができました。

プロバスケットボール選手でありながら合格できた理由

—なぜプロバスケ選手をしながら公認会計士試験に合格できたと思いますか?

メンタル的なところは人に比べて強く、頑張る水準は一般的な人より高いと思います。
スポーツをずっとやってきていたというのもあって、諦めるという選択肢は自分の中にないです。自分でやっていて当たり前なので気づかなかったのですが、今振り返って周りを見るとそこの意識は高かったと思います。
また、バスケと勉強の両方をやることで時間的な制約がありますが、それがちょうど良い緊張感となり、日々のモチベーションを常に高めることができたと思います。また、目標達成後の夢や将来ビジョンがモチベーションの源でした。

—公認会計士を目指したときから、具体的に将来やりたい事業があったのですか?

正直、公認会計士を目指した学生時代は特になかったです。ただ、漠然とバスケ界を盛り上げたいという思いはあり、また過去の経験から、合格したら何か違う景色が見えるのではないかと思っていました。そのため、試験勉強を始める際は具体的に今はやりたいことが見えなくてもいい、学ぶことで視野が広がり、その上で新しい景色が見えてやりたいことが見つかるのではないかと思っていました。

—学生時代は大学の授業も真面目に受けていたのですか?

はい、大学の授業にはしっかりと毎回出席して勉強していました。体育会所属の学生だからといって授業に出ないでスポーツばかりやっている学生は多いと思います。ですが、それが許される固定観念が嫌で、僕は反対に体育会の学生であっても授業には出るべきだと思って勉強していました。好奇心があるほうだったので、せっかく機会があるなら色々なものを吸収したいと思い、嫌々ではなく自分から進んで授業に出て学んでいましたね。

—バスケと勉強ばかりで遊ぶ時間はありましたか?

もちろん、所属しているバスケ部の飲み会とか遊ぶ時間もある程度はありました。僕は何かを犠牲にして、その代わりにこれをやろうという考え方があまり好きではありません。やりたいことは全てやりたいと思っていて、別に何かを諦めたり、何かを犠牲にしたりする必要はなく、時間がなければ、時間を作れば良いと思います。時間を作るためには、例えば今日1時間かかったものが明日30分でできるようになれば良く、そうなるための方法を常に考えています。

—バスケ選手をしながら公認会計士を目指すことに当時反対意見もあったのではないですか?

たしかに当時、プロバスケ選手でありながらそういった類のものも目指しているという人はいなく、全く初めてのことなので批判はありました。でもそんなことは想定内で、とにかく結果を出せば良いと思ってやっていました。

可能性が広がるチームブランドの価値

—プロバスケ選手と公認会計士以外のお仕事についても聞かせてもらえますか?

今は『DIME (ダイム)』という3人制のバスケチームのオーナーとバスケットボールのスクール運営をやっています。
『DIME』のチームについては、3人制バスケで世界一のチームになることと、オリンピック選手を輩出することを2大目標においてやっています。
オリンピック選手を出したいというのは3人制バスケがオリンピック種目になる前からずっと掲げていて、正直オリンピック種目になる前はどこに行ってもみんな半信半疑でした。でもようやく正式種目に選ばれたので、本当にこれから楽しみです。

プロスポーツチームは一つのブランドだと思っていて、バスケ界において『DIME』というブランドを高めることで、それが将来的な価値となり、色々なことに事業展開できると思っています。世界中で『DIME』を誰もが知っているブランドに成長させたいですね。

—収益モデルはどのようになっているのですか?

3人制バスケはまだまだマイナースポーツのため、現状チケット収入というのは難しく、やはり収益の面でスポンサーに頼らざるを得ないです。また、費用対効果もまだ十分とは言えないのですが、3人制バスケは東京オリンピックの正式種目に選ばれるなど、今までになく盛り上がってきていますので、『DIME』というブランドの将来ビジョンをしっかりと伝えることで応援してもらっています。

僕は3人制バスケがもともと好きで自ら将来性を感じ、あえて今までマイナーだった3人制バスケをこの事業で選びました。自分たちがこれからのビジネスモデルのスタンダードになれるよう3人制バスケの業界に貢献していきたいですね。

—経営とバスケのチーム作り対して共通して思うことはありますか?

共通点はどちらもメンタルが重要ということですね。バスケは試合だけでなく日々の練習が非常に大事であり、またそのモチベーションの管理もとても重要になります。それについては経営をしていても同じで、自分も含め、チームメイト、社員のモチベーションの管理を毎日できるか、全員が毎日有意義にやる気を持ってできるかというのが大事だと思います。

—経営に対して特別大変だと思うことはありますか?

経営に対してはまだまだ力不足で、日々難しいとしか思わないです。一番は組織の中でどうやってその人にとっての最大限のパワーを引き出すか、というのが難しいですね。試験勉強もそうですけど、今までは自分が全て頑張ってやれば良いというのがありましたけど、経営ではそうはいかないので、そこは組織規模が大きくなればなるほど難しいと感じます。

—岡田さん自身の頑張る基準はすごく高いと思うのですが、会社を経営していく中で社員の方にモチベーション高く働いてもらうために心掛けていることなどはありますか?

自分基準のスピード感でやっていたら人はついてきてくれないので、そこに関してはときに相手にも合わせる心の余裕を持つようにしています。あとは社員のモチベーションアップのために、細かい縛りを設けずに自由にやらせるようにしています。あれもダメこれもダメというふうにするのではなく、社員が何か考えてきたことに対して、基本的にはGOサインを出し、真っ先に否定をすることはしないようにしています。
また、中にはクリエイティブでない仕事も当然ありますけど、仕事の楽しさはやはりクリエイティブなところだと思うので、少しでもそういった仕事が発生するための環境づくりは大事だと思っています。

メンタルと徹底した時間管理により掴んだ合格

—話を戻して試験勉強についてお伺いします。
公認会計士試験の勉強において、何か特別な勉強方法はありましたか?

勉強方法というよりかはどちらかと言うとメンタル面を大事にしていました。
いかに集中してモチベーション高い状態で毎日いられるかがとても大事だと思っています。例えば、集中した1時間とそうでない1時間では全然成果が違うので、自分がモチベーション高く集中できる状態に持っていけるための環境づくりを強く意識していました。

カフェや図書館、自習室など何箇所か勉強の拠点を決めて、あえて勉強する場所を定期的に変えたりして、時間を区切ってメリハリをつけてやっていました。
また、眠いと頭が回らなくなるので睡眠時間はなるべくしっかりとるようにしていて、日中眠い時は昼寝も積極的に取っていました。

勉強方法を強いて挙げるとすると、講義音声を倍速で聞いたり、どれだけ勉強したかを時間で測定したり、電車に乗っている空き時間を活用するなど、とにかく限られた時間で最大の効果を上げるように意識していました。

また、空き時間に何をやるかについては、5分セット、10分セット、30分セット、1時間セットとあらかじめ時間が空いたらやることを決めていました。空き時間ができてから何をやろうか考えるのは、その分の時間がもったいないですからね。
あとは、参考書について、あとで効率的に読み返せるように、記載された内容の要約を自分でページに書いたり、見やすいようにマーカーで色をつけたり、ノートにまとめて情報の一元化をするなどしていました。また、すでに覚えたページについて何度も見返すのは無駄なので、ここはもう読まなくて良いと決めたところは、あえて教科書に大きくバツ印をつけるなど、復習についても効率的に必要な箇所だけを行うようにしていました。

—なるほど。時間と効率化に対しての意識がすごく高いですね。

日々の5秒、10秒の無駄な時間であっても、1年でトータルすると結構大きく響いてきます。また、自分がこれ以上はできないというぐらい極限の状態でやっていると、メンタル面でもこれだけやっているのだから大丈夫だという自信がついてきます。

ちなみに色々やってはいましたが、継続するコツはあまり厳密なルールを作りすぎないことです。自分に合う方法を積極的に取り入れていければ良いと思います。

会計士という資格により広がる未来

—岡田さんにとって士業の強みは何だと思いますか?

一番は自分に対して自信が持てるということだと思います。会計士の資格を取得したということは、最低1つは専門領域を持っているということじゃないですか。極めたとまでは言えないかもしれませんが、その人にとっての軸足ができたとは言えると思います。そしてその軸足をベースに様々なことができます。会計士の資格は、他の分野でも影響力がとても高いため、他分野との掛け算で考えたときに、非常に強みを発揮すると思います。
僕にとってはあくまでもバスケが軸足ですが、会計士という資格を活かして色々なことにチャレンジしています。

—会計士を目指している人に対してメッセージをお願いします。

会計士という仕事は会計士になったあとにいろいろな可能性が広がります。
試験勉強している時から、将来について考え、そしてそれを考えれば考えるほど夢やビジョンが広がり、目標ができ、モチベーションにもつながると思います。

また、今の自分の趣味や得意なこと、好きなことというのは捨てずに大事にしてほしいです。会計士は会計以外のことにも絶対に活かせる資格なので、自分の好きなことをやりながらそれにプラスして会計士という資格があると、非常に強い武器になります。
自分がやりたいことというのは犠牲にするのではなく、いつまでも大切にしながら、合格後の夢やビジョンを思い描いて、試験勉強を頑張って欲しいと思います。

—今日はお話を聞かせて頂いてありがとうございました

今回インタビューさせて頂いたプロバスケットボール選手 岡田優介さんがオーナーを務める『TOKYO DIME』の公式ホームページはこちら
岡田優介さんの公式ツイッターはこちら


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カテゴリ:キャリアインタビュー

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