社内の異動や転職などで営業部門に初めて配属されたときは、トーク術や商談の進め方などいろいろなことが学習できます。
しかし、このときに使う営業用語がわからなければ、商談を進めるのは困難でしょう。
営業用語としては、慣習的に古くから使われているものなどがあり、経験がないとわかりにくいものが多くあります。
今回は、赤伝とは?赤伝を使うときとは?取り消しでも赤伝にならないケースとは?慣習的に営業で使われている用語とは?について解説していきます。
赤伝とは、処理が終わった伝票を取り消すときに発行する取り消し伝票です。赤伝といわれるのは、赤字で書かれているためです。
伝票のイメージとしては、お店で購入した商品を返品するときに、売上したことを店側で取り消すために作るものです。しかし、商品を返品するときのみでなく、処理がすでに終わったものを取り消すというような意味合いの方が強いものです。
例えば、商品をお店に行って購入したとします。このときは、売上の情報を普通の伝票に書きます。この普通の伝票は、通常黒伝と称されます。この後、商品をお店で返品したときは、売上の処理が店側としてはすでに終わっているのでこの取り消しをする必要があります。このときは、普通の処理とは違う取り消し・返品の処理が必要になります。そして、このときに発行する伝票が赤伝になります。
赤伝は、商品を返品するときや取り消しするときに必ず作るというものではありません。事業者の規則によっても違いますが、取り消しが同じ日であれば赤伝を作らないときもあります。というのは、普通の売上伝票の黒伝を取り消しすることができるときがあるためです。赤伝は処理がすでに終わったものを取り消しするものであるため、処理がまだ終わっていないときは赤伝を作る必要がありません。
しかし、日付が変わると売上の処理が終わっているため、赤伝を基本的に作る必要があります。なお、このような処理の規則は企業によって違っているため、組織に新しく入ったときは十分に先輩に聞いたり、マニュアルを読んだりするなどをする必要があります。
このような日常の処理に関しては、すぐに把握して対応することが大切です。
ここでは、慣習的に営業で使われている赤伝以外の用語9つを紹介していきます。営業で仕事をされる方は必見の内容です。ここで押さえておきましょう!
見込み客というのは、自社の商品やサービスについて関心や認知などを持っている潜在的な顧客です。どのような段階の顧客を見込み客にするかは、商談や会社のゴールによって違います。
ヨミ表というのは、商談する相手を商談の受注確度ごとにリストにした表です。
Aヨミ、Bヨミなどというように、アルファベットで受注できる確度ごとに分けるケースが多くあるようです。
引き合いというのは、商談によって契約を検討する段階です。意味としては、「契約を検討している顧客を獲得した」というようになります。
粗利というのは、売上総利益という経費などを差し引きしないものです。
商談のシーンでは、目標値として粗利を設定するときがあります。
商品の価格を決めるときに参照することもあるので、営業マンであれば把握しておく必要があります。
卸値というのは、販売店にメーカーや製造業者が商品を卸すときの価格です。
なお、販売店側が商品をメーカーから仕入れるときの価格は、仕入れ値といいます。
相見積もりというのは、見積もりをいくつかの業者から入手することです。
自社の商品の相場を掴むために、クライアント企業が相見積をするときがあります。
相見積は、受注するときにポイントになるものです。
掛け率というのは、卸値の販売価格に対する比率を表示したものです。
掛け率によって獲得できる利益が違うので、販売店とメーカーの間で取引するときは掛け率について交渉します。
二八(にっぱち)というのは、閑散期の2月と8月をいいます。
クリスマスや正月がある12月から翌年の1月の反動によって、売上が2月はダウンするといわれています。
また、お盆の時期である8月は、ユーザーの出費が少なくなるといわれています。
上代というのは、販売店で販売されるときの定価や販売価格になります。
一方、下代というのは、先にご紹介した卸値になります。
特に、商談がメーカー系のものでは、上代・下代が販売価格、卸値よりもよく使われる傾向があります。
ここでは、慣習的に営業で使われている用語の赤伝などについてご紹介しました。
社内の異動や転職などで営業部門に初めて配属されたときは、赤伝などの慣習的に営業で使われている用語について十分に把握しておきましょう。