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経営セーフティ共済で賢く節税!

HUPRO 編集部2019.11.08

経営者にとって、利益が出ても多額な税金が発生することは頭を悩ませることでしょう。とはいえ、現在は節税をしようにも有効な方法はそれほどないのが実情です。
そこで、今回は経営セーフティ共済について解説します。

経営セーフティ共済とは

経営セーフティ共済とは、中小企業倒産防止共済の通称です。万が一取引先の企業が倒産した場合、積み立てた掛金の10倍までの再考8,000万円について、回収困難な売掛金等の額以内について貸付が受けられる制度となります。昭和52年に制定された中小企業倒産防止共済法に基づいて設定された共済制度となります。
ここで気を付けなければならないのが、経営セーフティ共済は貸付の制度であるため、将来的に返還しなければならないことです。また、加入できるのはあくまでも中小企業であり、製造業等では資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業であれば資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業であれば資本金5千万円以下または従業員100人以下という制限があるということも併せて気を付ける必要があります。

経営セーフティ共済のメリットは?

経営セーフティ共済の掛け金は、月額5,000円から200,000円までの範囲内で企業の任意で決めることができます。ただし、積立の限度額は800万円となるため、いくらでも積み立てることができるわけではないので留意が必要です。
経営セーフティ共済の最大のメリットとしては、掛けた金額が全額損金算入となることです。所得が多額に発生していると感じた際には多額の経営セーフティ共済を掛け、経営者の退職金など費用が多額に発生しそうな場合には解約して取り崩すことで損失と相殺をすることができます。また、掛け金を自由に変更することができるため、所得の水準に応じて無理なく掛金を変更できることもメリットとなります。

経営セーフティ共済を損金に算入するには?

経営セーフティ共済を損金に算入するには、単純に会計上費用処理をすればいいというわけではありません。「特定の基金に対する負担金等の損金算入に関する明細書」と、損金に算入する額(法人税関係特別措置の適用を受ける額)を記載する『適用額明細書』を確定申告書に添付しなければなりません。個人事業主である場合は、中小企業倒産防止共済掛金の必要経費算入に関する明細書を添付する必要があります。
実は、この書類を添付し忘れて損金算入できなかったという事例が以前多発していて、税務調査で様々な会社で否認されていたことがあります。現在では以前より周知されてきたというものの、添付忘れが起こっているというのも事実です。経営セーフティ共済を損金算入した際には必ず添付するように心がけましょう。

経営セーフティ共済はいくら掛けたらよい?

経営セーフティ共済は様々なメリットがあるため、資金的に余裕があるうちに拠出しておくことが良いと思います。では、いくら経営セーフティ共済を掛けたらよいのでしょうか。
資金的に余裕があり、税金も多額に発生すると考えられる場合には最大月額の20万円をかけておくのも良いでしょう。しかし、当期の資金繰りは良いとしても来期の資金繰りに問題がある場合は控えめにする必要があります。というのも、所得に対して法人税が課されるのですが、経営セーフティ共済を支払った額以上の節税にはならないからです。例えば年間100万円経営セーフティ共済に支払いをしても節税額は30万円強となりますが、全く経営セーフティ共済に拠出しなかった場合においては納税額30万円程度となり、実際に企業から流出する資金はセーフティ共済に拠出しなかったときの方が少なくなります。
ただし、節税効果は別として急な借入をしようとしても担保が無かったり保証人がいまかったりして借入不可能な場合においても、経営セーフティ共済であれば貸倒発生の際にはこのような担保、保証人がいなくとも掛金の10倍借入をすることができるため、余裕がある場合は多めに掛金を拠出しておくと安心でしょう。

経営セーフティ共済に似た制度は?

経営セーフティ共済に似た制度としては、中小企業PL保険制度というものがあります。中小企業のために、商工会議所などの団体に属する企業については加入できる保険となります。中小企業PL保険制度では、製造または販売した商品や製品が、他人の生命や身体を害した場合や、他人の財物を壊すような物損事故についての損害賠償請求や訴訟費用について保険金が降りる制度となっています。
これ以外にも、個人情報漏えい賠償保険や、業務災害補償制度等、様々な保険が存在するため該当しそうな会社は調べてみると良いでしょう。

経営セーフティ共済以外の節税方法は?

経営セーフティ共済以外の節税方法としては、役員生命保険を掛けることが挙げられます。以前は全額損金算入できる保険が多く出回っていたのですが、現在は返戻率が50%以下の場合のみ全額損金算入できることになり、50%を超過すると損金算入できる割合が低くなってきます。よって、節税目的で多額の保険金に加入することが激減しました。
これ以外にも、LED照明をレンタルして一括損金算入をし、4年間で投資金額を回収するようなことをする事業者もありますが、リスクを伴うので、最終的には経営者や税理士の判断で行われることが多いようです。

カテゴリ:コラム・学び

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