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固定資産売却の仕訳は?仕訳例も!減価償却累計額は?なども解説

Hupro Magazine編集部 剱持
固定資産売却の仕訳は?仕訳例も!減価償却累計額は?なども解説

固定資産を売却した場合、減価償却累計額などを考慮に入れた帳簿価額との差額が固定資産売却益、あるいは固定資産売却損となります。

また、固定資産を除却する場合には固定資産除却損(益)を計上します。

今回は固定資産を売却したときの会計仕訳について、事例とともに解説していきます。

固定資産売却益の会計仕訳

固定資産を売却した場合の会計仕訳を事例と共に見ていきましょう。

固定資産を売却した場合には、減価償却累計額や売却手数料などにも注意しなければなりません。

  • ・固定資産を売却した場合の会計仕訳例
  • ・固定資産売却損の会計仕訳

固定資産を売却した場合の会計仕訳例

固定資産を売却した場合に、差額で得をする場合は売却益が生じます。

3,000千円の固定資産(減価償却累計額900円)を2,500円で売却する場合、以下のような会計仕訳となります。

取得価額との差額ではなく、減価償却をしている場合には固定資産の残存簿価も考慮しなければなりません。

なお、売却する際に手数料などが発生する場合、固定資産売却益に含めて計上します。

(例A:固定資産の売却益が発生する場合)

  • ・固定資産の帳簿価額:3,000
  • ・減価償却累計額:900
  • ・売却収入:2,500
  • ・売却手数料:100

(単位:千円)

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
現金 2,500円 固定資産 3,000円
減価償却累計額 900円 現金 100円
固定資産売却益 300円
借方合計 3400円 貸方合計 3400円

(単位:千円)

この際、売却手数料として発生した手数料100千円は固定資産売却益としてまとめて考えます。

計算順序としては、まず借方に「売却収入2,500千円」と「減価償却累計額が900千円」と記載するので借方合計が3,400千円となります。

一方で、貸方には「固定資産3,000千円」と「売却手数料100千円」で貸方合計が3,100千円となります。

貸借差額の300千円が固定資産売却益として表示されるという計算です。

固定資産売却損の会計仕訳

帳簿価額に比べて安い価格で売却した場合には「固定資産売却損」を計上します

売却手数料が発生する場合は、固定資産売却損に含めます。

(例B:固定資産の売却損が発生する場合)

  • ・固定資産の帳簿価額:3,000
  • ・減価償却累計額:900
  • ・売却収入:2,000
  • ・売却手数料:100

(単位:千円)

以上の条件の場合、このような会計仕訳になります。

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
現金 2,000円 固定資産 3,000円
減価償却累計額 900円 現金 100円
固定資産売却損 200
借方合計 3100円 貸方合計 3100円

(単位:千円)

固定資産の売却損益

土地や建物、機械などの固定資産を売却する際、売却価額が帳簿価額を上回る場合に「固定資産売却益」が計上されます。

逆に、売却価額が帳簿価額を下回った場合は、「固定資産売却損」が計上されます。

  • 固定資産売却損益は「特別損益」
  • 固定資産の定義
  • 固定資産の帳簿価額(簿価)

固定資産売却損益は「特別損益」

一般的に、固定資産売却益(損)は特別損益として計上されます。
その理由は、固定資産は一般的に長期保有目的であり、売却目的の資産ではないからです。

ただし、運送業などのように固定資産を頻繁に売却する場合、営業外損益として取り扱われ、経常損益の中で認識されます。

固定資産の定義

固定資産とは、企業の貸借対照表上で表示される資産のうち、長期保有目的のもの、1年にわたって現金化・費用化する資産を指します。

「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」という区分で表示されるものです。

いずれの場合も、固定資産を売却した場合には「固定資産売却益(損)」が計上されることがあります。

固定資産の帳簿価額(簿価)

固定資産の帳簿価額(簿価)を測定する場合は、取得原価と減価償却累計額を考慮する必要があります。

取得原価から減価償却累計額を差し引いた額が残存簿価です。

固定資産を売却あるいは除却する場合にはその時の残存簿価を基に固定資産の売却損益、あるいは除却損益を計算します。

固定資産を除却

固定資産はずしも売却先が見つかるとは限らず、廃棄やスクラップなどによって処分する(除却)こともあります。

除却をするケースや、実際に固定資産を除却した場合の会計仕訳についても確認しましょう。

  • 除却とは
  • 固定資産を除却した場合の会計仕訳例

除却とは

除却とは、固定資産の事業用の使用を中止して、帳簿から取り除く処理を意味します。

今後、事業に使わない固定資産などを処分する場合に除却します。

固定資産を除却することによって、帳簿価額との差額などを当期の費用とすることができるため、節税対策になる場合もあります。

固定資産は保有しているだけでも保管費用がかかる場合もあるため、稼働していない資産(遊休資産)であれば除却をすることも検討に入れる必要があるのです。

固定資産を除却した場合の会計仕訳例

固定資産を除却した場合の会計仕訳は以下のようになります。

除却した際にスクラップに経済的価値がある場合、相応の値段を現金あるいは貯蔵品として計上します。

スクラップしたものが現金として価値がある場合は現金、貯蔵品として価値があるものは貯蔵品として計上といった具合です。

除却費用なども考慮したうえで、差額が「固定資産除却損」として計上されます。

(例C:固定資産の除却損が発生する場合)

  • 固定資産の帳簿価額:2,000
  • 減価償却累計額:1,600
  • スクラップ収入:100
  • 除却費用:50

(単位:千円)

以上の条件の場合、このような会計仕訳になります。

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
現金(貯蔵品) 100円 固定資産 2,000円
減価償却累計額 1600円 現金 50円
固定資産売却損 350円
借方合計 2050円 貸方合計 2050円

(単位:千円)

まとめ

固定資産を売却、あるいは除却をする場合の会計仕訳について見ていきました。

固定資産の売却損益を計上する時は、減価償却累計額なども考慮した「残存簿価」をベースに算出しなければなりません。

また、稼働していない固定資産などは除却をすることで節税対策になることがあります。除却をする場合も、売却をする際と同様に固定資産除却損益を計上しなければなりません。

固定資産の取り扱いを押さえておき、正しい会計仕訳をしていきましょう。

この記事を書いたライター

株式会社ヒュープロにてオウンドメディア「Hupro Magazine」のライティングなどを担当。大学法学部法律学科卒業後、銀行にてエネルギーや金属など"コモディティ"の取引、司法試験を中心とした資格試験予備校にてWEBマーケターとしての記事ディレクションなどを経て現職。法令や金融、資格試験の知識も活かしつつ、分かりやすくもためになる記事の作成に注力しています!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェント「ヒュープロ」をご活用ください!
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