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税理士試験における住民税の難易度は?実務で使える?

公認会計士 大国光大2019.11.17

税理士試験は簿記論と財務諸表論に加えて様々な税法に属する科目が存在します。税法科目には色々ありますが、住民税については事業税とどちらか一方しか選べない科目であることなどで、受験生が最も少ないと言われる科目の一つです。
そこで、今回は税理士試験における住民税について現役公認会計士が解説します。

住民税(税理士試験)とは

税理士試験には、簿記論、財務諸表論などの会計科目と、法人税法や所得税法のような税法科目に分かれます。今回紹介する住民税は税法科目のうちの一つで、選択科目となっています。
ただし、事業税と住民税は選択科目としてどちらか一方しか選択できないようになっているため、事業税を選択した場合、住民税は選択できません。

なお、住民税は他の税法科目と違い、○○法となっていません。これは、地方税法の中の住民税の項目について出題されるためです。
住民税の試験において計算と理論は半々程度となります。また、住民税のベースは所得税法や法人税法となっている為、これらの法律がベースになっていることも重要な事項となります。

住民税(税理士試験)の勉強時間は?

住民税の勉強時間は予備校やインターネットの情報によって様々ですが、200時間程度ではないかと言われています。法人税法が600時間程度と言われていることからも3分の1程度の勉強時間ということになります。

先ほどお話した通り、住民税の基礎となるのは法人税や所得税であり、細かい法律についてはそれぞれの法律に準拠する形となっています。よって、住民税では法人税や所得税で計算されたものをスタートとして税額が計算されるためボリュームが少なくなります。

住民税(税理士試験)の難易度は?

先ほどお話した通り、合格ラインに達する最低時間が200時間程度であるとすれば、1日3時間の勉強でも70日間で到達すると言えるでしょう。しかし、確実に合格するためには他の受験生よりも時間をかける必要があります。住民税は事業税との選択科目である上にそもそも受験生が少ないことから最終科目に持ってくる受験生も多いです。また、時間数が少ないがゆえに途中で挫折することなく、最低でも1回は完全に一通り勉強してから受験している人も多いと言えます。

よって、時間数で考えるよりも難易度が高くなる可能性があるとも言えます。ただし、法人税や所得税の場合では、出願したものの最後まで一通りの範囲まで追いつかなかったために当日受験をしなかったという受験生もある程度いるものの、住民税はなんとか最後までたどり着きやすい科目であるため、出願してから受験する人数割合は高くなりがちでしょう。

では実際の合格率はどのようになっているのでしょうか。
少し前までは15%以上の合格率を出していましたが、ここ数年の合格率の推移からすると、10%前後となっています。ただし、簡単であると考えて安易に流れてきている受験生も多いことから実質の合格率はもう少しだけ高いことも予想されます。
だからといって、勉強時間数が少ないという理由のみで住民税を選択してしまうと、最終的に暗記や計算問題に慣れる前に試験日を迎えてしまうこともあり、結局のところなかなか受からなかったということになるため注意が必要です。

住民税(税理士試験)に向いている人

住民税は先にお話した通り計算と理論が半々の税法科目です。よって、他の理論系の科目と比べて計算問題でミスなく点数をとることが重要となってきます。複雑な計算は必要ではなく、基礎的な知識をしっかりもっていて、丁寧に計算できることが重要ですので、数学が苦手だからといって敬遠する必要はありません。
また、住民税は所得税や法人税が基礎となっている為、どちらかを合格か勉強してから勉強するほうが効率的でしょう。特に所得税を基礎とした問題が計算問題で出されることが多い為、所得税の知識はある程度必要となってきます。

住民税(税理士試験)の勉強方法は?

では住民税の勉強方法はどのようにすると良いでしょうか。理論と計算問題とが半々ですので、理論は1回転目にじっくりと理解を深め、2回転目からはすらすらと言葉が出るかどうかで苦手な論点を克服していくと良いでしょう。計算問題については実際にトレーニングを積んでいくことで慣れていく方が早いです。計算問題は一度ものにしてしまえば力が落ちにくいので、試験日から逆算して理論を追い上げる日程、計算を重点的にものにしておく日程を決めておくと良いでしょう。

住民税は実務で使える?

実務において住民税の申告は法人税のついでに行うくらいで、実はほとんど使いません。所得税に至っては、所得税の申告書を提出すれば市で税額を計算してくれます。
しかし、社長などに税金のシミュレーション表を渡す時などは住民税も当然加味しなければならない為、ある程度の素養は必要でしょう。よって、試験に受かるほどの知識はいらないとしても、最低限の知識は実務では必要と言えます。

まとめ

住民税試験は受験者数がとても少ないですが勉強時間があまりとれない場合に受験を考えることもありでしょう。実務には直結する科目ではありませんが、最低限の知識は必要となりますので勉強して損することはないと考えます。

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カテゴリ:資格試験

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